「もう25周年、なんだって」
「な、びっくりだよな」
かちん、とグラスを合わせてからどちらともなく目を合わせて微笑み合う。
「こんな風にふたりでしっぽり飲むような大人になるとか想像できなかったよねぇー」
「最近は5人で会っても、健康についての話とか増えたもんな」
「みんなおじさんになっちゃってさ〜、ドラマとかもさ、お父さんとか違和感なくなってきてるもんね。しょーちゃんなんて総理大臣になっちゃったしね」
「意外と似合ってたろ?政治家役」
「意外とじゃなくてめっちゃ似合ってた!不敵な笑いとか、もーそのまんまって感じ?」
「え、うそ。マジで?それちょっとショックだわ」
「今のってゆーか、昔のしょーちゃんっぽかった。ミステリアスなとこ」
俺の言葉に目をまん丸くしたしょーちゃんが動きを止めた。
「ほら、おれらってデビュー前ってあんま接点なかったじゃん?」
「あー、まぁ、確かに。俺お前とは絶対に合わないって思ってたわ」
今度はおれが手を止めてしょーちゃんを見る。しょーちゃんは眉毛をへにゃって下げて優しく笑う。
「それがいつの間にかなくてはならない存在になったってさ……不思議なもんだよな、ほんとに」
「くふふ、うん。そうだね」
同じ時間を過ごすうちに
友達でも家族でもない特別な存在になって。
唯一無二のかけがえのないひとになって。
「大好きだよ、しょーちゃん」
「なんだよ、急に」
「うん。急に言いたくなった」
辛い時も苦しい時も支え合って。
楽しい時は全力で笑い合って。
4人が居なかったらおれは、今どんな風に過ごしてたんだろって思うと急に怖くなったりもして。
だけど不安になった時もいつもみんなは近くにいてくれて。
「おれ……ほんとみんなとしょーちゃんと……出逢えて良かった」
「え、泣いてる?まじ?まだ早くない?まだ1杯目だぞ?」
「もー!そこはしょーちゃんも『俺もだよ』っつって、こう熱くハグしてくれるとこでしょ?!」
「はぁ?!何言ってんの?するわけねぇだろ!智くんならするかもだけど!」
「あーもー!なんでみんな今日に限って予定あんの?なんでしょーちゃんとふたりだけなんだろ」
「なんだよ、嫌なのかよ」
そう言いながらもしょーちゃんは、ずっとおれの大好きなへにゃっと下がった困ったような眉毛のまんまで笑ってて。
「くふふ。嫌じゃなーい。ぜんっぜん嫌じゃない!」
むしろしょーちゃんとふたりっきりで嬉しい!ってコトバは、もう1回合わせたグラスの中身と一緒に飲み込んだ……はずなのに。
「ねぇ、しょーちゃん……ほんとに大好き」
ぽろりとこぼれた言葉に、また目をまんまるくしたしょーちゃんが、ふふって笑ってからテーブルにグラスを置いた。
「よしよし、よぉーし、よしよし」
「あ!ちょっと!しょーちゃん!おれ、犬じゃない!」
テーブルの上に身を乗り出して、しょーちゃんが両手でおれの頭をわっしゃわっしゃ撫で回す。
「俺だって、大好きだぞー!雅紀!」
「ねぇ、やめてって、ほんとに!おれ、もうオジサン!きっついからこの絵面!」
「よぉーし、よしよしよし!かわいいなぁ、雅紀は!」
「ねぇってば!」
しょーちゃんの手を掴んで顔を上げて、ふたりで同時に吹き出した。
「よし、今日はとことん、飲むか!」
「うん、飲もう!」
しょーちゃんがグラスを持って立ち上がって、俺の隣に座り直した。
「しょーちゃん?」
「こっちのが、やっぱ落ち着くわ」
「くふふ、うん。そうだね」
俺の隣にはいつもしょーちゃんがいてくれて……
それはこれから先も、きっと、ずっと……ね。
おしまい![]()
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おめでとう記事を上げた後に何か書きたくなって、なんだかふわふわとしたものが書き上がりました😅
書くの久しぶりすぎてこんなんでいいのか?と思いつつアップしちゃうー︎💕︎︎
ほわーっとした雰囲気で楽しんでいただけたらありがたき幸せ😊