早く振り向いて欲しい倶利伽羅が他校生徒の光忠を精一杯毎日放課後に口説く話/前編
今日も倶利伽羅は光忠に振り向いてもらう為に放課後会いにきました。飲み物は断られたけれどそれで臆する倶利伽羅ではありません。優しい光忠はきっと断るだろうと踏んでいた倶利伽羅は今日も予め用意していた贈り物を差し出します。今日の贈り物は犬の形をした可愛らしいクッキーでした。以前光忠が「動物は好きだけど、僕はあまり好かれないみたいで…」と、寂しそうに言っていたのを倶利伽羅は覚えていたみたい。すると光忠がずっと疑問に思っていたことを口にしました。質問の答えを有耶無耶にしてしまった倶利伽羅。まだ自分の気持ちを明かすつもりはないらしく、いつかの約束の弁当への話題に変える。今度は光忠が歯切れの悪い様子、内容が気になるも今日はここまでらしい。二人は日暮れと共に分かれて帰路についた。その日の夜。そろそろ寝るかと就寝の準備をしていた時に、倶利伽羅の携帯が震えた。いつもなら無視する以外に他の選択肢は無いに等しいものの、画面に表示される名前を見ればそうもいかなかったみたいで。なにやら様子がおかしい相手。聞けばノンアルコールで酔ったらしい。(ここから先は泥酔光忠とそれに翻弄される倶利伽羅をお楽しみください)つづく