~絆~





ニノside




1年はあっという間にすぎた。


忙しすぎる毎日のなかでも、俺は小春のことを忘れる日なんて1度もなかった。




約束の日まであと3ヵ月となったとき、今年もコンサートが決まった。



去年と同じく国立でのコンサート、その日はくしくも8月28日だった。





予定を見て、考え込んでいると、





「ニノ、どーした?」




翔くんが話し掛けてきた。



俺は手紙のことを話した。





翔「んー、じゃあさ、チケット贈ればいいんじゃないかな?そして、コンサートが終わってからあの場所で待っててもらえば?」







俺は翔くんに言われた通り、チケットと「コンサートの後あの場所で待ってる。」とだけ書いた手紙を一緒に入れて、小春の郵便受けにそっと入れた。







当日、俺は小春に送ったチケットの席を探した。


そこに小春はいなかった。






気にしすぎて、俺は歌は間違えるし、振りはボロボロ。



潤くんに睨まれるわ、相葉さんには笑われるわ…。





それでもなんとか持ち直し、後半は完璧だった!




と思う……。









コンサートが終わり、俺は翔くんに背中を押され、あの場所へ向かった。