「マリアの極上レシピ~愛のお悩みと殺人を解決!」は南アフリカを舞台に見眼美味しそうなものばかり登場するコージーミステリー。またこれも長いタイトルだなぁ…笑
母の遺産である南アフリカの邸宅を引き継いだマリア・パーヴィスは、地元の弱小新聞の料理コラムで“タニー・マリア”(アフリカ語で「マリアおばさん」の意味)として、新聞社に寄せられるお悩みと事件を、彼女の極上レシピと極上の手料理を武器に解決していく。
「サリー・アンドリューのベストセラー小説を基にした、南アフリカを舞台にしたちょっとブラックでコミカルな殺人ミステリー」といううたい文句の本作。
確かに、いつもの英国ミステリーとはまったく違う、カラッとした空気感、貧富の差と人種差別が未だ横行する南アフリカという未知の土地。
登場人物たちは、カラッとさっぱりしていて、とっつきやすい。毎話、マリアが腕をふるう絶品料理が登場、使い勝手が良さそうな広々としたキッチン、様々なハーブや野菜が植えられた庭先、マリアが移動するたびに映し出される南アフリカの絶景映像!
なにより、マリアが作るビビットな彩りの料理に目を奪われる。情報収集にはかならず手土産を持参。警察署への差し入れは誰もが我先にと手を伸ばすほど。初めはマリアを警戒していたトニー・キゴロギ演じるカヤ刑事も、次第にマリアの料理の虜になってしまう。
地元でおきる大小さまざま事件を解決しながら、「夫殺し?」のマリアの過去も折々に描かれ、マリアがいったい何者なのかという疑問が視聴者に投げかけられる。
マリアの故郷、スコットランドのどんよりとした空気感が、南アフリカのそれとは正反対、シーズン1のラストでは、マリアの消息を追っていたスコットランドの警察官が彼女を訪ねてやってくるのだが…