(1)から続く

 

・「細うで繁盛記」

 銭の花の色は清らかに白い。だがつぼみは血がにじんだように赤く、その香りは汗のにおいがする。というナレーションと音楽で始まる。

 このドラマは大人気で、新珠三千代や小姑役の富士真奈美は有名になった。熱川の旅館の山水館を大きくしていく女将の物語で、いじめや嫌がらせに立ち向かっていくのがストーリーだった。

 原作は、花登筺(はなとこばこ)で、今は余り知る人は少なくなったかも知れないが、超多作の作家、脚本家である。

 

・「おくさまは18歳」

 岡崎友紀と石立鉄男の学園ラブコメディ。夫婦であることを隠そうとする女子高校生と先生の物語で、岡崎友紀はこの作品で人気者になった。石立鉄男は最初からアフロヘアであったが、何故女子生徒に人気があるのかずっと分からなかった。なお、この作品には、まだそれほど有名でなかった寺尾聰や松坂慶子が脇で出ている。

 

・「大岡越前」

 このシリーズは、半年ごとに水戸黄門と交互に放送していたように思う。親が見ていた時代劇の一つである。加藤剛主演で、竹脇無我も脇で出ていた。テーマ曲もよく覚えている(歌詞は無かった)。

 

・「遠山の金さん捕物帖」

 これも水戸黄門に負けず劣らずのワンパターン時代劇である。この桜吹雪が目に入らぬか、等と決めぜりふを言って、悪人どもを奈落に落とし、市中引き回しの上、打ち首獄門と極刑を言い渡す。

 中村梅之助のシリーズをよく見ていたが、3年ほどで降板し、そのあと市川段四郎や杉良太郎ら何人かが演じている。やはり、遠山の金さんと言えば、中村梅之助である。なお、その子供は中村梅雀でよくテレビに出ている。

 

・「だいこんの花」

 森繁久弥主演のホームドラマで、向田邦子脚本。親もよく見ていたし、視聴率も高かったと思う。だが内容はほとんど覚えていない。森繁久弥がパチンコで景品を取って帰ってくる場面は、割と出ていたように思う。

 

・「明智小五郎」

 夕方くらいにやっていた様に思う(多分再放送)。一話だけ覚えていて、殺人金魚というタイトルだった。明智小五郎が子供の時、水槽の関係で金魚を一時的にトイレに避難させていたところ、親が流してしまったという挿話があり、そして明智と何かの犯人が下水道で格闘していた。犯人が下水道に落ちたところ、巨大な魚が現れ犯人を飲み込んでしまう。結構怖いが、子供にも印象に残る一話だった。

 

・「大江戸捜査網」

 これを見たのも再放送だと思う。シリーズの時代劇で、杉良太郎が活躍する。道に横一列に広がって、反幕府の者を成敗しに行く。ナレーションに、死して屍拾う者なし、が繰り返される。

 杉良太郎は途中で代わったが、井坂十蔵(瑳川哲朗)はずっと出ていた。自己紹介をする場面があり、主役の紹介の後「同じく井坂十蔵」と名乗るパターンが好きだった。

 

・「クイズグランプリ」

 平日の夜に行われた15分のクイズ番組。素人参加番組で、6ジャンルでそれぞれ10~50点の5問題がある。スピーディに進んでいき、見どころは問題の適度な難しさというところ。お笑いなど無く、純粋にクイズが楽しめた。

 

・「全日本歌謡選手権」

 この番組については以前書いたことがあるが、五木ひろしや八代亜紀を売り出したオーディション番組である。予選を勝ち抜いてきた人たちなので、下手な人はいなかったように思う。

 淡谷のり子らの審査員による厳しい評価が特徴であったが、「五木ひろしは、一回も厳しいことを言われなかった」と、親はよく言っていたものである。

 

 なお、視聴率の高かった「時間ですよ」や「ありがとう」は親が見ていなかったので、ほとんど見たことが無い。