「ドラゴン桜」も段々面白くなってきた。

このドラマを見ていると、東大なんか簡単に入れそうである。

 

しかし、一年の付け焼き刃で入れるほど大学入試は簡単ではない。真面目に批判してもしょうがないのであるが。

 

国立大は共通試験があり、社会関係や英単語など覚えないといけないことが結構多い。考えさせる問題と言っても、ベースとなる知識がないと、まともな回答を導き出せるわけがない。

数学や理科にしても、基礎知識が必要であり、何でそういう考え方をするのかというのが分からないと応用問題は解けない。そのためには自分の中で熟成させる時間が必要である。

 

分からないことが分かっていくというのを楽しく感じないと、勉強はつらいものである。そういうタイプでないと難関校合格は難しいだろうと思う。

 

ところで、ドラマの中で、バカとブスほど東大に行け、という決め科白があるが、ちょっと真実はある。勉強だけは万人に公平である。取り柄のない人が一番楽に人生のレールに乗るのは、勉強して学歴を身につけることである。

スポーツで生計を立てられる人は、才能のあるごく一部だけである。それと比べれば、勉強をして難関校に入る方がずっと楽である。ちょっとの間ドロップアウトしても、勉強の遅れは取り戻せるし、かえって褒めて貰える場合もある。レールに乗れば、そこそこの会社に就職してそこそこの給料を貰えるだろう。

 

なお、学歴と社会での成功はそれほど関係はないと私は思う。研究の世界では、独自の発想とバイタリティで研究を成功させる人、形にとらわれたり周りの意見に流されたりして成功できない人(私はこのタイプだったか)、発想が貧困で研究能力のない人(出世意欲だけはある)、などがいたりする。結構、性格に依るところが大きいように感じる。

 

最近のニュースで、徳島の高校からスタンフォード大学に合格とyahooに出ていた。周りに反対が多かったそうである。

大学院ではなく、大学に入学するというのは勇気のいることであるので、応援したい。まあ、英語の問題さえなければ、MITでもスタンフォードでも合格できて、優秀な成績を残すだろう日本人学生はいくらでもいると思う。

 

ただし、日本の大学の教育環境、研究環境は、米国の大学と比べたら落ちるというのが実感である。

これは、落第をさせないという温情やシステムが、学生をスポイルする結果となっていることが一つの原因である。

また、教育が教員の実績にならないこと、教育に割く時間がないこと、大学に金がないこと、により教員が教育、研究に専念できない状況がある。

この部分は長くなるので、ここまでとする。

 

私からの言葉は、金のないやつは知恵を出せ、知恵のないやつは汗を出せ、かな。

汗をかいて悪いことなど決してないですよ。