清水寺があまりにも人・人・人だったので
入ってすぐは静かに思えた三十三間堂でしたが、
でもその直後に、やっぱり人が多いかも^^;と思っちゃいました。

ここはお堂の中央に巨像。その左右に500体ずつのご本尊が並んでいて、
右端と左端には風神、雷神。
とても迫力のあるものでした。

ここも修学旅行の時に見た記憶があるのですが、
その時の記憶はなんだか薄暗い所でちょっと怖い感じだったような…。
でも今回はそんな思いはこれっぽっちもなく、
ただ静かな空間に人が歩くたびに聞こえる床の軋む音。
私にとって、奈良・京都のイメージは「静寂」
知恩院もそうでしたが、私のイメージがぴったり当てはまる場所でした。
その静けさに背筋がしゃんとするというか。

以前、三十三間堂に並ぶご本尊には自分に似ているものがある
というのを聞いたことがあります。それが本当かどうかはわかりませんが、
眼鏡をかけた私の視力で見えた前の方だけでも、いろいろな表情に見えた気がします。
自分に似ていると思ったのはなかったですが、逆を言えば今の私は自分がどんな顔をしているのか
きちんとわかっていないのかも。とも思いました。
もっと奥の一番高いところまで見えたら、いろいろな表情を見ることができたのかもしれませんね。

中央の巨像前にじっと座っていらっしゃる方もいらっしゃいました。
ここは120メートルもある長い長いお堂でしたが、
その途中、何枚かは障子が開けられ外の門が見えるようになっていました。
ここから入り込む風も非常に心地よく、しばらくそこに立ち止まって外の景色を眺めたり
障子が開いている分、外からの光が差し込み、そこだけお堂の中もちょっと違う感じがしました。
ここでもゆっくりのんびりした時間を過ごさせていただきました。

お堂を見終わって裏側に回ると、巨像のちょうど裏ぐらいだったでしょうか?
触ってもいいご本尊が1体。
そのご本尊に手を触れていく人たちを見ながら私の脳裏に浮かんだのは
石井さんが作成した顔魂。薬師寺にもいらっしゃっていた1体だけ手を触れることを許されていた擦り達磨
そんなことをふと思い出しながら、私もご本尊に触れてきました。
さらに先へ進むと、そこには通し矢の会場が。
私が通っていた高校は弓道部が非常に活動盛んな学校だったので、
自転車置き場の横にあった弓道場と、そこに立つ凛々しい姿の弓道部員を思い出しました。
一度ここで弓が放たれるのをこの目で見てみたいなぁなんて思いました^^

拝観受付近くのベンチに座ると一気に脱力。
少し前に、運動不足で膝が笑い始めてきたよ~なんてお友達に打ったメールの返信を見て
ふと思い出す。あ・・・ご飯食べてないや^^;
そりゃ力も抜けちゃうわけだ。
でも水分を摂取するのが精一杯で食べることをすっかり忘れていた今日1日。
時間はすでに15:00過ぎ。
三十三間堂まで来たから京都駅はもうすぐ近く。
ひとまず京都駅に戻りましょうかね~と表に出て三十三間堂の長さに改めて唖然。
120メートルですからね。100メートル走ができちゃうんですよ。そりゃすげぇよ・・・。
イメージ 1

















駅に向かうころには自分の日焼けをうっすら自覚。
それとともに襲ってくる強烈な睡魔と疲労感。
こんなにお天道様の下を歩いたことがないから体がびっくりしちゃったようです^^;
超のんびりペースの京都散策でこれなんだから、
あれもこれもと欲張っていたらおそらく帰りは倒れていたに違いない^^;
と我ながら良き選択と自分を褒めてみる(笑)
いやいや、ここなんかど~かしら?とメールを送ってくれたお友達に心から感謝です。
だってお友達が送ってくれた場所が割と近くに固まっていたんですもの♪
だからこそ、いっぱいたくさん数多く巡らなくても
充実感のある散策ができたんだと思います♪
それに、私にはこのゆっくりした時間が必要だったんだと思います。

さて。
帰りの電車は18:00過ぎ。
出発までには約3時間。駅ビルの京都伊勢丹のお手洗いでボッサボサになった髪と
一応お化粧なんか直してみる。もう帰るだけなのにね^^;
そして雑貨売り場なんかもフラフラしながらロッカーに入れていた荷物を回収して
早々にお土産を購入して駅構内へ。
新幹線の待合室は人であふれていたけど、奥のカウンターには多少の空きが。
しかもそこはモバイル専用席。つまりは電源プラグがあるってことですよ。
イヒヒ^^
迷うことなくそこへ向かうと背の高い椅子に座り、鞄からおもむろに取り出したのは携帯の充電コード。
型の古い私の携帯は、大きな画像で写真をたくさん撮っただけであっという間に充電残量が減っていくので
ここでしばし携帯の充電です。そして私も充電(笑)
まだまだ時間はありますが、携帯がなかなかフル充電にならないことにしびれを切らしたせっかちな私^^;
ちょっとここにいるのも飽きちゃったので、ある程度充電した携帯をコンセントから抜くと、
荷物をもってお土産売り場やお弁当売り場へ。
そこで購入したのが新しいがま口の小銭入れ。購入して早2週間近く?
最近やっと慣れてきましたが、いまだに以前より開きすぎてしまう口をうまく扱えない私がおります。
まだまだこれからですね~。

さらにも一つ。
帰りの電車はN700系の新型車両。
停車駅は京都を出たら名古屋・新横浜・品川・東京。
止まる駅が少ないので、帰りこそはお弁当を食べながら帰ろうとお弁当売り場を見るものの
どれにしようか全く決まらない。
種類豊富で決まらないんじゃなかったんです。
食べられないものが多すぎて決められなかったんです(涙)
それから何を食べたいのかも全くわからなくなっていたというか^^;
そこではっと気づいてみる。
京都伊勢丹の地下にお弁当とかお惣菜とか売ってたのかしら?
くぅぅぅぅっそこで買えばよかったのかもっ!!なーんて。
もう考えても全く決められないので、帰りもお弁当は諦めようと、とぼとぼとホームへ。
私が乗る新幹線まではまだ1時間近く時間があったので、もう少し下で休んでいてもよかったのですが
とりあえず人の流れと出発していく新幹線を見ていたら飽きないかなぁと。
それでもやっぱり帰りの電車でご飯食べないと品川についてから倒れちゃうかもって気持ちがよぎって
ホームにあるコンビニやお弁当売り場をウロウロ。
サンドイッチにしようか、菓子パンにしようか。おにぎりにしようか、それともお菓子にしようか。
結局、やっぱりお米が食べたいと思って、食べきれないかもって不安を抱えつつすき焼き風弁当とお茶を購入。
このお弁当選びにだいぶ時間がかかっていたので、気づけばホームの案内板には
私が乗る予定の新幹線が表示されてました。だんだんと寂しさが込み上げてくるこの瞬間。
N700系に乗るのはそれはそれで楽しみだけど、
新幹線に乗ってしまったら2時間10分後には品川に到着。
夢の時間ともお別れを告げて現実の通勤ラッシュに揺られなければいけません。
溜息一つこぼしてホームの柱に寄りかかる。

定刻通りの新幹線に乗り込んだ私。
帰りの電車は最初に予約した時から何も変更をしていなかったので2人掛けの窓際席でしたが、
すでに私の隣、通路側席には出張帰りと思われるサラリーマンの男性がDSに夢中になってました。
あとから乗車してきて窓際に座る私を見てサラリーマンはどう思っているのかしら?
なんて勝手にサラリーマンの心情を想像してみる。
「んだよー、旅行帰りか?俺なんか仕事帰りだぞ、日帰りだぞ、疲れてんだよ~」
なんて。DSのやる音がやや耳障りながら、荷物を足下に置いて椅子を少し倒した私は
あっという間に夢の中。途中、隣のサラリーマンがランチパックを食べる音で目が覚めましたが
ランチパックを目にしてしまった以上、出すに出せない私のすき焼き風弁当。
サラリーマンの心情をここでも勝手に想像してみる。
「はぁ?すき焼き風弁当だぁ?俺なんかランチパックひとつだぞ。
いいよなぁ~、どうせ適当に働いてるOLだろ?優雅なもんだよいいですね~」
ってどんだけ心荒んでるの私^^;
そこで車掌さん登場で切符確認を済ませると、私は再び爆睡。
次に目が覚めたのは名古屋でした。

ここまで一眠りしたら俄然元気になりまして。
DSにも飽きて、席に深く座り込んだ隣のサラリーマンを横目に
ホームで購入したお弁当を出してがっつりお夕飯。
食べきれないかも?なんて当初の心配は無用でした^^;
そのあとは、もう眼も覚めて元気いっぱいですよ。
日記を書いてみたり(でも隣のサラリーマンのチラ見視線を感じてすぐに終了)
ここでもまた携帯の充電コンセントを取り出し、足もとの電源プラグにさして再び携帯充電♪
充電切れの心配がなくなると、まだ仕事中であろうお友達にメール送りまくる。
私ってホントに迷惑なやつだ^^;

2時間10分の旅も気づけばあっという間に終わり。
品川で降りて乗り換えた先は通勤ラッシュの真っただ中。
普段逆の立場にいるからこの大きな荷物が邪魔に思われるのは重々承知。
なるべく邪魔にならないように隅っこで小さくなって帰宅の途についた私なのでした。
駅から家まで歩きながら思うことはただ一つ。
ついさっきまで京都にいたのになぁ。昨日は奈良にいたのになぁ。ということ。
交通の便が良くなったからこそ、こうして夕方まで京都を満喫しても普段仕事から戻るのと
同じぐらいの時間に帰ってこられるわけで、それは素晴らしい発展だと思うけど、
そのぶん流れていく時間が早すぎて、旅の帰りにはその早さが余計に切なかったりする気がしました。
それは私が旅慣れていないからかもしれませんね。

兎にも角にも、
私の希望と不安の一人旅は、
思い出いっぱい、胸いっぱい、愛いっぱいで、とても大切な時間を過ごせました。
ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました<(_ _)>
平日にもかかわらず、薬師寺コンサートを涙をのんで諦めたにも関わらず、
私のメールに付き合ってくれたお友達に心から感謝です<(_ _)>
そして、当日、薬師寺ですれ違っていたかもしれないたくさんのブログ仲間さん達にも感謝です<(_ _)>
それから、忘れちゃいけませんね。
私を奈良・京都に導いてくれた石井さんそして薬師寺様に心から感謝です<(_ _)>

あれから2週間。
日焼けした肌も落ち着き、忙しい日々は相変わらず。
奥の方に追いやられてしまったあの日の記憶はふとよみがえる隙もないほど
毎日いろんなことが勃発しているけれども、心の奥底で私を支えてくれる大きな力になっています。

さぁ、3連休!
あとはコンサートレポを仕上げますよ~♪
記憶がない今、書き上げることできるかなぁ^^;