夫が転勤になり、私が会社を続けるか辞めるか判断するまでに与えられた時間は2週間ほどでした。
その2週間は、これまでの働き方や家族のこと、これからの生活を何度も考え直した、人生で一番濃い時間だったかもしれません。
夫の転勤の話が出るまでは、「会社を辞める」なんて考えていませんでした。大変なことはあっても、共働きでやっていくものだと思っていたからです。
この記事では、そんな私が正社員を辞めると決めるまでに悩んだことを、記録として残しておこうと思います。
一番悩んだのは、子どもたちの選択肢を狭めてしまわないか、ということ
「安定したお金がなくなること」が一番怖かったかというと、少し違います。
本当に不安だったのは、子どもたちの学費や体験を、十分に用意してあげられなくなるかもしれないということでした。
学びたいことが見つかったときに「やってみたらいいよ」と言ってあげられること。行ってみたい場所に連れていってあげられること。
そうした選択肢は、お金があるからこそ広がります。
自分がこれまで共働きを続けてきたのも、子どもたちの未来の選択肢を広げておきたかったからでした。
子どもたちの学費に、自分の収入を当ててきたこと
教育費の計画を立てる中で、「自分が働いているから成り立っている」と思っていた部分がありました。
もし働かなくなったら、今まで考えてきた計画はどうなるのか。子どもたちに我慢をさせることにならないか。そのことが、頭から離れませんでした。
転勤の話が出たとき、最初は働き続けるつもりだった
夫の転勤の話が出たとき、最初は働き続けるつもりでいました。
住宅ローンは残り、転居先での住居費や生活費も増える。お金のことを考えると、働き続けるのが現実的だと思ったからです。
働き続ける道も、きちんと考えた
働き方を変えて続けるという選択肢も考えました。
以前、上司から「配偶者の転勤があった場合も、働き方を調整できるかもしれないので相談してくださいね」と言われたことがありました。
ただ、実際に話を進めていく中で、配偶者の転勤という事情を抱えたまま、今までと同じようにキャリアを積んでいくことは、簡単ではないことが分かりました。
会社が悪いわけでも、誰かが悪いわけでもなく、組織としてできることと、できないことがある。そう受け止めるしかない部分もありました。
現実を並べてみて、無理があると感じた
生活全体を冷静に考えてみました。
希望通りとは言えない社宅での暮らし。
片道1時間ほどの通勤。
保育園や小学校の送り迎えで、朝も夜も時間に追われる日々。
コミュニケーションのため、出社頻度もある程度必要。
一つひとつは乗り越えられないほどのことではありません。でも、それらが重なったとき、「この生活を、家族みんなが笑顔でいられるまま続けられるのかな」と思いました。
これまで頑張ってきた共働きを、手放すことへの迷い
悩んだのは、お金のことだけではありません。
これまで共働きでやってきた時間や、積み重ねてきたものを、自分で手放すことになる感覚。
忙しくても、しんどくても、「ここまで頑張ってきた」という気持ちがあったからこそ、簡単には割り切れませんでした。
決断できたのは、「辞めてもいい」と言われたから
最後に気持ちが動いたのは、夫の一言でした。
「無理しなくていいよ。辞めてもいいと思う」
ずっと張りつめていた気持ちが、ふっとほどけました。
誰かに決めてもらったわけではありません。ただ、「辞めてもいい」と言ってもらえたことで、自分の本当の気持ちと現実を、ようやく落ち着いて見つめ直すことができました。
お金は厳しくなる。それでも無理はしたくなかった
正社員を辞めれば、お金はやはり厳しくなります。それは今でも変わらない現実です。
それでも、無理して働き続ける選択はできませんでした。
このまま無理を続けたら自分が先に壊れてしまいそうですし、結果的に家族にも同じ空気を持ち帰ってしまいそうだと思いました。
生活を守るために働いているのに、その働き方で生活そのものが壊れてしまうなら、一度立ち止まることも必要かなと判断しました。
さいごに
正社員を辞めるかどうかを悩んだのは、たった2週間でした。
でも、その2週間で、自分が何を大切にしたいのか、何を守りたいのかを、何度も考えました。
今は、正社員として働かないことを選びました。でも、何もしないわけではありません。
これまで頑張ってきた時間も、悩んできたことも、すべて今の自分につながっています。
今の自分と家族にとって無理のない形を探しながら、これからのことを、少しずつ前に進めていこうと思います。