2008-07-05 09:08:05 | 文化

先日、北九州市美術館で開催されている
ジョン・エヴァレット・ミレイ展に行ってきた。

この画家との出会いは、中学校の頃
何かの展覧会で小品を見かけた。
その頃は表記も『ミレー』でフランスの画家
ジャン・フランソワ・ミレーと同じ『ミレー』であり
イギリスにも同じ名前の画家がいるのかと思ったくらいだった。

その後、この画家の代表作である『オフィーリア』を知り
その筆捌きの精緻なことに驚きと感動を覚えた。
いつかは実物に触れたいと思い続けて何十年。
その願いが通じたのか、こんなに近くに来てくれるとは
思いにもよらなかった。

『オフィーリア』は実物は思っていたよりも大きくない作品だった。
とはいえ、その極みまで追求された写実には
今、目の前に現実にそれが起きているかのような迫力と錯覚を覚える。
なぜなら、その絵からは英国の空気、湿度、日差しと影による温度、
水の冷たさ、そういった、具象ではないものまでも感じられるからである。

今までも他の画家が描いた同じ題の絵を見たことがあるが
私の中ではやはりこの絵が一番だと思う。
死という絶望の中にありながら、無の表情を浮かべたオフィーリア。
恍惚としているようにも見えて不思議だ。
まもなく、水面の下に沈んで死ぬのだが
その花に囲まれた娘からは(物語を知らなければ)悲壮感は
何故だかあまり感じられない。
花の美しい娘が、冥界に召されるというのは
あたかも春の女神ペルセフォネが冥界の王に誘拐される、
その場面を彷彿とさせられる。

この絵以外にもたくさんの作品が展示されていて
そのどれもが素晴らしい。
写実とはいえ、写真にはない迫力と現実感は
やはり実物を目の前にして初めて味わえるものなのかもしれない。


参考:ジョン・エヴァレット・ミレイ展
 

2007-12-26 00:00:03 | ばら

昨日、家に貴人が2人やってきた。

一人は『プリンセス・ドゥ・モナコ』
もう一人は『ピエール・ドゥ・ロンサール』

と言っても、実はばらの苗。
ばらに限ったことではないが花の品種には、
人の名前が往々にしてつけられることが多い。

プリンセスはホームセンターで一目惚れした。
由来はいわずと知れたモナコのグレース王妃に
捧げられたことによる。
白基調で花びらの淵がピンクに染まる。
詩人は以前からお迎えしたくてやっと縁があった。
この花は花びらの数が多く、ぼってりとした感じ。
にもかかわらず、白が真ん中に行くにつれ
ピンク色に染まり、さわやかで気品があって
ころんとした花形も可愛く重さは感じられない。

ただ、ばらの栽培は結構難しい。
貴人をお守りし美しい姿に出会えるよう
頑張らなくては。

2008-01-14 10:16:28 | ばら

先日、ばらを家に迎えたと書いた。

そのうちのひとつが『プリンセスドゥモナコ』と書いた。
しかし、正しくは『ジュビレデュプランスドゥモナコ』だった。
植え替えをする時に気付いた。
レニエ大公即位50年を記念して贈られた花だそうだ。

花を検索すると、プリンセスほど
ポピュラーではないようで
ヒット数はあまりなかった。

花はプリンセスが白基調にピンクの覆りんなのに対し
プリンスは赤に近い濃いローズ色の覆りん。
勘違いの失礼なお迎えだった



写真は、苗に付いていた札のもの。
うまく育てられればこんな花が咲きます。
絵に描いた餅にならないよう頑張らなければ!