毎年、誕生日のプレゼントを贈り合う、

ちょっとだけ年上の友人C。

元々は彼女が職場の正規スタッフ、

私が非正規のアシスタント、という関係性でした。

私が大阪を離れてから、もう何年も会えていないこともあり、

プレゼントのやりとりを続けるべきか、悩んだ時期がありました。

どちらかというと、

私は誰かにプレゼントをするのが好きな人で、

「どうしよう。思いつかない。選べない」と焦りながら、

その時、その人のイメージにしっくり来るものを選ぶのが、

苦行でもあり（笑）、それ以上に楽しめる人です。

でも、みんながみんなそうだというわけではありません。

私よりちょうど10歳年上の別の友人Hは、

断捨離を始めたことをきっかけに、

プレゼントのやり取りをつらく感じるようになったとのことで、

「お互いに物のやり取りは卒業して、

お手紙のやり取りだけにしましょう」

と、話し合って決めました。

そういうこともあったし、

Cという人は、気遣いはちゃんとできる人だけど、

いわゆる”女子力”は持ち合わせない人で（笑）、

プレゼントの贈り合いについても、

実際、毎日顔を合わせていた頃の惰性で、

そのまま続けていたけれど、

実際、どう思っているのかはわかりませんでした。

そこで、Cにも直接相談してみたところ、

「そういう楽しみが一年に一回あるのもいいと思う」

と、意外にも（？）プレゼント肯定派でした。

「今年も贈って大丈夫かな？」

というモヤモヤした気分がすっきりしたので、

心置きなく、プレゼントの用意を始めたのが、先月半ば頃。

Cには、毎年、

ニット帽（1回だけ布製キャスケット）を作って、

それをメインに、市販のものと組み合わせて、

プレゼントしています。

…というのは、Cは身長174cmの超背高女子で、

スラっとしているのに、頭囲も普通の人より随分大きくて、

国内で売られている帽子では入らないのが悩みだと、

10年以上前に言っていたんです。

それが、最初に私がニット帽を編んでプレゼントした、

そもそものきっかけでした。

編み図のいらないようなものだと楽なのですが、

柄や編み方、目の増やし方・減らし方などに、

厳密に規則性のあるものは、

サイズに合うように計算して、

図を作り直す「補正」が必要になるので、ちょっと難しいです。

編むのは得意だけど、製図は見様見真似なので、

最後は勘でやっちゃってます（苦笑）。

今年は、コロナのこともあるからか、

「元気をくれそうな色」に私自身が心惹かれたので、

赤を基調に、グレーの柄を編みこむデザインにしました。

輪針を使ってぐるぐる編んでいきます。

少しずつ模様が積みあがっていきます。

だんだん肩・背中・腰がバキバキになってきます（苦笑）。

ここからの途中経過を撮り忘れて、いきなり完成（笑）。

ポンポンはブローチピンに付けたので、

取り外しが可能です。

実際にCがかぶった写真も送ってきてくれているのですが、

真正面の顔写真なので、ここに載せるのはNGかな、と。

…なので代わりに私の試着写真です。

サイズが私には大きすぎて、ちょっとアンバランスですが、

色やデザインは大人かわいい感じで好きです。

彼女の誕生日はお正月なので、プレゼントは年末にお届け済。

毎年、「ジャストサイズ！！」「あったかい！！」と喜んでくれて、

「プロ級の腕前！！」と褒め称えてくれます（照）。

こんなにも喜んでくれる人は、彼女の他にいません。

編み手冥利に尽きます。

手編みの帽子をいちばん喜んでくれる人。