本日4月17日付けの京都大学iPS細胞研究所のHPで以下の研究成果が発表されました。
『「iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験」において安全性と有効性が示唆』
という研究成果がNature誌2025年4月17日号に掲載された、という待ちに待った内容です。

2018年8月1日より、7名のパーキンソン病患者さんを対象に、iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞を
脳内の被殻に両側移植するという治験が京都大学iPS細胞研究所と京都大学医学付属病院と連携して開始されました。
主要評価項目は安全性および有害事象の発生で、副次評価項目として運動症状の変化
およびドパミン産生を24カ月間にわたり観察しました。
その結果、重篤な有害事象は発生しませんでした。iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞は生着し、ドパミンを産生し、
腫瘍形成を引き起こさなかったことが示されました。
これにより、パーキンソン病に対する安全性と臨床的有益性が示唆されました。

背景、研究手法、・成果、波及効果、今後の予定、研究プロジェクトについて等は
以下のHP【京都大学iPS細胞研究所 CiRA(サイラ)】で掲載されています。
https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/research/finding/250417-000000.html

2012年(平成24年)に山中伸弥さんがノーベル生理学・医学賞を受賞されました。
その後のiPS研究の進捗状況を常にチェックしながら、パーキンソン病患者・家族会の
皆様との関わりを音楽療法とともに今年度も継続しています。
患者・家族会の始まりは2000年に地域保健所の発信からであり、ちょうど音楽療法学会が翌年に
設立されたということと重なって25年目に入る今年度の活動になります。

2004年に地域保健所が開催した医療講演では日本で12万人の患者さんがいると話されていましたが、
今回の研究成果を発表したニュースをみると、現在は国内に約25万8千人(厚生労働省の2023年推計) という患者さんの数字です。
この20年で倍以上の患者さんの数になっています。因みに世界では1000万人と言われています。
世界中で難病と闘っておられる人へ、希望が伴う治療として日本から発信できることになります。

発症は60才代前後の年代が多く、歩行の特徴として目印や目標があると歩き易く、
音頭取りやメトロノームで歩行の工夫が出来ることから、音楽の有効性を医療講演で話されました。
同様の有効性は音楽療法学会においても共有されて、現状の音楽療法の有効性に繋がっています。

小刻み歩行、すくみ足、突進現象、手の振戦などの身体症状を始め、抑うつなどの精神症状もある中で、
社会へ積極的に出られている皆様の姿があります。今後は治験数を増やして保険適用を目指されるようです。
一日も早く、お一人おひとりにiPS細胞の治療が届きますよう、願ってやみません。

追記(20250418)
iPS 細胞由来神経細胞を用いたパーキンソン病細胞治療治験(4月16日 Nature オンライン掲載論文)
https://aasj.jp/news/watch/26576