amenco映画日記



わが母の記

監督 原田眞人
脚本 原田眞人
原作 井上靖
出演 役所広司 樹木希林 宮﨑あおい 南果歩 キムラ緑子 ミムラ 菊池亜希子 三浦貴大 真野恵里菜 赤間麻里子 三國連太郎



(あらすじ)
井上靖の自伝的小説の映画化。
小説家の伊上洪作(役所広司)は、伊豆に住む父を亡くす。その頃から母・八重(樹木希林)の物忘れはひどくなっていった。洪作の妹夫婦と暮らす八 重だが、妹の夫が事故にあうなど面倒をみきれなくなる。洪作の娘琴子(宮崎あおい)は、軽井沢の別荘で暮らすことを提案する・・・。


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私は母方の祖母が亡くなる前の5年間を一緒に過ごしました。
かわいらしい性格の穏やかな祖母で、認知症がひどい祖母ではなかったけれど、時々言っていることがおかしかったり、干渉されたりで大学生だった私 はそれを時々面倒くさく思ったこともありました。お風呂を入れてあげたり、トイレにつれてっていってあげたり、ご飯をつくったあげたり、今となってはいい 思い出でもっともっとやさしくしてあげればよかったと思います。
そんな祖母を思い出しながら見ました。あと数十年たてば、娘として両親のことを思ってみるのかも知れないなと思ってみました。単に介護の話だけでなく、父と娘のやりとりもなんだかしみました。
本当に人ってすこしずつ老いてていくんですよね。昨日と今日は変わらなくても、確実に老いていくんです。そういうのが話し方やら表情で。すごくよく表現されていたなぁと思いました。
原作も役者も撮影場所も上質。だから上品な映画になっているのではないでしょうか。自伝的小説ということで、言葉にリアリティーがあるのかもしれ ません。実体験と重なってすーっと入ってきました。少し昔の日本らしい家屋や服飾も上品さをさらにプラスしているように感じました。結婚して妊娠して、日 本の家族と離れて暮らしているせいか、家族について考える時間が多いからか、こういう作品にめっぽう弱くなった気がします。

★★★★★ 星5つ

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