多くの派遣がそうであるように、簡単に採用された。

面接終了から15分で即決でしたよ、と営業スマイルのお姉さんから連絡があった。

いいのか
わるいのか

派遣社員など時間をかけて採用するものではない。

コピー用紙がなくなったら大塚商会の営業さんがすぐ持ってきくれるのと同じように、派遣社員は足りない所にあてがわれる。

返事は一晩だけ待たせてください、とお願いした。

答えはyesで私の中で決まっていたんだけど。

足りないものを補うことができて、
それでお金をもらえる。

嫌悪していたはずのナレッジやスキルの切り売り。

でも、売り物を増やしていったら、それはそれで儲けられるんじゃない?

需要予測をして、売る物を決めていったら当たるかもなんじゃない?

売り物の管理をきちんとしてれば食いっぱぐれないんじゃない?

好きな仕事でお金がもらえるんじゃない?

「ハケンの品格」の篠原涼子みたいになればいいんじゃない??

などと、ポジティブなイメージが沸いてきた。

正社員転職で挫けた逃げなのかもしれないけれどね。

お返事は翌朝。

ここ数ヵ月の転職活動失敗物語を見ていた旦那の意見を聞いてからにしようと思った。