豚を盗む
著者 佐藤正午
発行所 岩波書店
2005 \1700
申し訳ない。
今回はブログ発行人自身のえせエッセーということになります。
ので興味なき方は他のより内容あるブログへお移りください。
プロの作家がいかにしてうまく書名をつけて読者に読んでみようという気にさせるのか、
そんなことを考えさせられました。
私がこの「豚を盗む」を手に取ることになった動機はなんだろうか。
それはその書名の不思議な響きにほかならないからです。
なんともうまい書名ではないですか。それが目に入ったとたん、この本を手に取っていましたからね。
しかし その本の中のどのエッセーにも「豚を盗む」なるタイトルはないのです。
これはまあ詐欺的行為ではないのでしょうかね。(もっとも最後あたりでそのタイトルにした理由は述べていました。)
作家がつけた書名を編集者が手直ししたり、全く違う書名にしたという話は聞いたことがあります。
そうなると 内容と無関係であっても、興味を持たせる書名、その本を手に取らせる気にさせる書名はそれ独自の価値を認めるべきひとつの独立した作品と言えるのでしょうね。
というわけで、(どなたかに対しては)申し訳ないが内容についてのコメントは特にするところのない作品でした。