とうとう今年もあとわずか。2018年に突入します。

 

今年、インフルエンザワクチンが足りなくなり、狂騒曲の様相を呈しました。

 

しかし皆さんインフルエンザ予防接種について少し誤解されています。

 

予防接種はジェンナーが人類初めて自分の息子に導入し、いまだその有用性は揺るぎません。治療薬がなく、予防ワクチンしか対策のない感染症は数多あります。

 

しかしインフルエンザに関してはウイルスの変異の速度が速いためもう翌年にはウイルスの遺伝子が変異していることも少なくありません。

現在抗インフルエンザ薬が点滴・内服・吸入合わせて4種類あり、来年春に新たに内服が加わる予定ではあります。

 

 

ワクチンはインフルエンザが先行する南半球の感染したウイルスなどを考慮し、A型2種類、B型1種類の抗原が作られます。ほら、予防接種を受けたのに罹患して結局抗インフルエンザ薬を処方される羽目になったから、予防注射なんて意味ないんではとか聞いた、あるいは経験されたことと思います。

 

いまはそうかも知れません。流行株が予想と違っていたら、あるいは変異したら効果ありません。そもそも抗原に対して抗体を作る能力には個体差もあります。ワクチンの立ち位置はインフルエンザ脳症やインフルエンザ感染後の肺炎を防ぐなどの意義があり、小児や高齢者・膠原病・糖尿病等免疫が低下している人たちに特に摂取る意義があると考えられています。

 

しかし恐れられているのは変異して抗ウイルス薬が効果なくなる、あるいは鳥インフルエンザなど致死性を強力にもったインフルエンザがいつ出現してもおかしくない状況であることです。そうなると事情が変わってきます。今から備えておかないといけません。それがインフルエンザ予防接種を受ける・予防接種を作る体制を維持する意義です。

 

関西での流行はおそらく冬休み明けと思われています。手洗い・うがい・マスクは必須です。あとは難しいことかもしれませんが、大勢の集まるところには出かけない、エレベータなど閉鎖空間は避ける、他人と向かい合って食事をしないなど感染の機会を減らすことです。

 

かとは言え年始・年末お出かけの方も多いことでしょう。皆様お気を付けて楽しいお年をお迎えください。