「押井さん、またシュウォッチやってるんですか…」


「めざせ16連射!! スマ夫君もどう?」


「別にボタン押したいという欲求はありませんよ」


「じゃあ私のボタン…押してみる?」


「…何わけの分からないことを言ってるんですか?」


「なんでそこで冷ややかな目になるの!
 なんで私の方が赤くならないといけないの!!」

「スマ夫君のために衣装作ってきてあげたぞ!!」


「…はぁ
 別に演劇部でもないし、頼んでいませんけど」


「いいじゃない、普段着れば!」


「普段も着れるやつなんですか?」


「じゃーん!!!
 どうよ! このふりふりスカート、すごいでしょ!!」


「…おもいっきり女装じゃないですか」

「スマ夫先輩!!
 な、なんか前の方から来ますよ!!!」


「あ~
 あれはゾンビですね」


「いやーーーーー」


「大丈夫だよ、肝試しなんだし」


「こんな時のためにお家から持ってきた『お札』!!!
 でも、ゾンビにお札って効かないのかも!!!!?

 ど、どうしよーーーー」


「そもそも仮装した人には効かないと思うよ」

「スマ夫君、アンモナイトに興味ある?」


「特に無いけど」


「アンモナイトだけに
 なんもナイト!!」


「……」


「すいませーん、
 あんこう鍋下さい」


「柴田亜美先生に謝れ」

「スマ夫君、いま好きな娘とかいないの?」


「特には」


「うちの部の白鳥ちゃんなんてカワイイよ!
 どう、紹介してあげようか!!?」


「それよりも先輩はどうなんですか?
 彼氏とか作らないんですか?」


「わ、私はいいんです!
 私は…」


「じゃあ好きな人はいるんですか?」


「私の話はもういいから!!!」

「スマ君はボクのことをオトコだと思ってないかい?」


「…そんなことないけど」


「だったらボクが女の子だってことを
 証明してあげるよ」


「……
 え???」


「ほら、見てごらん。
 生徒手帳にちゃんと性別:女ってあるだろう」


「ですよねー」

「天都かなた、17歳です」


「おいおい
 …はっ!?」


「あらあら
 どうしました?」


「いえ…すいません
 おそらく条件反射なんだと思います」

「夏目さん、何かオススメの本とかないですか?」


「…特に無い」


「まえ夏目さんが読んでた本を
 僕も読んだら面白かったから」


「そ、それは私の本を勝手に読んだのか!
 ストーカーか!!!」


「いや… たまたま読んでる所の
 表紙が目に入っただけで」


「……
 し、知ってた」

「ここがスマ夫の家か」


「わざわざ菓子折りなんて持ってこなくても
 良かったんですよ」


「いやいや
 家に邪魔するからには手土産もないと挨拶が」


「挨拶といっても…
 今家には両親も誰もいないけど」


「なっ!!? き、君は誰もいない家に私を連れ込んで
 何をする気なんだ!!!!」


「え~と…
 宿題だけど」

「川上先輩、ちょっとこれ飲んでみて下さい」


「ただのお茶に見えますが…
 なんでしょう?」


「さて、これは急須で入れたお茶でしょうか?」


「あ!もしかしてCMでやってる
 ペットボトルのお茶ですか?」


「さあ、どうでしょう」


「だまされませんよ!
 これは『あや〇か』ですね!!」


「いいえ、急須で入れたお茶です」


「…」


「…」


「なんでそんな意地悪するんですか!!!!!!」