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行雲流水 Let it be

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もっと学びたい人のための
行動心理学20個の効果!

以上、8つの厳選した行動心理学の効果を紹介してきましたが、ウェブに活かすことができる効果はまだまだあります。

以下に、さらに20個の効果とその簡単な活用方法を紹介致します。ご確認いただき、ぜひ行動心理学マスターになってください。

シャルパンティエ効果

同じ重さのものは、大きいものの方が軽く感じられる現象

ある場所の敷地面積を東京ドームで表現する事がありますが、これを聞いて視聴者はなんとなく「そんなに広いのか」と感じてしまいます。
これを広告文に応用して、「業界シェア率3位!」というよりも、「当社の商品5人に1人が使用中!」などと、同じ数でも表現を変えるだけで顧客は数が多いように感じることがあります。

(参考)【designaholic】広告コピーにひそむ心理学

吊り橋効果

危険や苦難をともにする事で、連帯感や恋愛感情が生まれる現象

この現象は必ずしも「ともに」する必要はなく、危険や苦難を伝えることでもこの効果は発揮されます。
例えば、ある商品の開発がいかに苦難の連続であったか、をウェブ上で上手に伝えることができれば、顧客に共感を抱いてもらいやすくなります。
(参考)【WEB顧客心理】吊橋効果

フォールス・コンセンサス

自分の言動や意見、行動は普通で、みんなが自分と同じ考えや意見を持ち、同じ行動をとると思うこと

例えば、本を購入した後にその本のレビューを気にしたりします。
これは自分と同じ行動と評価をしている人を捜して、安心感を高めようとしている行為です。つまり、商品に関するレビューをサイト上に掲載することが重要になります。

(参考)【人と仕事研究所】お客さまの背中をそっと押す「フォールス・コンセンサス」

スリーパー効果

最初は疑っていたものが、時間がたつにつれて信じられるようになる効果

例えば占いの場合、「大吉」と言われて最初はまったく信じていなかったのに、時間がたつにつれて占いの結果だけが心に残った、という経験はないでしょうか。

これをウェブサイトに応用すると、サイトに訪問した事を思い出させるような施策が効果的です。「思えばあのサイト、良かったな」と思ってもらうために、広告を数日ごとに分けて配信して、何度か思い出してもらうきっかけを与えることが大切になります。

(参考)【Psychologyドットコム】スリーパー効果についての心理学講座

プラシーボ効果

潜在意識や思い込みによって、本来現れないはずの効果が現れること

「特効薬」として渡した錠剤が実はビタミン剤にもかかわらず、思い込みによって病気が快方に向かったという有名な心理効果です。
ウェブでは「劇的に」、「即時に」、「信じられないほど」、などの表現を使って、ユーザーに夢を与えることによって効果が現れます。ただし、提供している商品やサービスに見合った表現に留めるよう、注意しましょう。

(参考)【WEB顧客心理】プラシーボ効果

初頭効果

人や物に対するイメージ形成は、初期に得た情報をもとにおこなわれる現象

数年間付き合った友人でも、最初に受けた印象が残り続けるということは良くあることです。これは人の第一印象を覆すことは非常に難しいということを意味しています。
つまりウェブサイトでも、ファーストビューの構成が非常に重要になります。サイト上でユーザーに抱いてもらいたい印象を考えた上で、1ページ目に載せる情報を構成する必要があります。

(参考)【あやとり】初頭効果と親近効果

親近効果

最後に提示された情報が強く記憶に残ったり、判断の直前に出された情報に強く影響される心理現象

「終わりよければすべてよし」の気持ちに近く、最後に受けた印象によって全体の印象が変わってくることを指します。
ウェブサイトでは、最後に「とどめ」の目玉情報をとっておくことでユーザーの行動を後押ししたり、サンクスメールで手抜きをせずに最後まで丁寧に接客をすることなどがあげられます。

(参考)【もう少し楽しく生きてみませんか】初頭効果と親近効果の違いと使い分け。どちらが重要?

ストループ効果

同時に目に入る情報が干渉しあって理解しづらくなること

「赤」という文字を「青」のペンで書いて、それを読んでみて下さい。
やってみると非常に読みづらいことが分かると思います。これは文字と色の情報が「ちぐはぐ」なために頭の中が錯綜してしまって起こる現象です。
このようなちぐはぐな情報は、ウェブサイトでも同様にユーザーを混乱させます。例えば「インタラクティブが売りの特別講座」の紹介写真がどう見てもインタラクティブでないとユーザーは違和感を抱きます。
サイト内のどのコンテンツも、整合性のある情報を提供するようにしなければなりません。

(参考)【ハカセのブログ】ウェブ心理学を学ぶ10 ストループ効果

クレショフ効果

写真や映画に勝手に意味を作り上げる現象

戦争の画像とパーティーの画像の後に男性のアップの画像をそれぞれ挿入してみたとき、同じ男性の写真でも受け取る印象がまったく異なってきます。
つまり、同じ画像でも直前に挿入される画像によって印象がまったく異なってきます。
ウェブサイトの印象も、訪れたページの順序によって大きく変わってきます。
ユーザーにどのような順序でサイトを訪れてもらえば良い印象を与えられるかを考え、サイト設計をする必要があります。

(参考)【人と仕事研究所】クレショフ効果

ベビーフェイス効果

幼児性のある顔は「かわいい」と印象づけられ、優しくて暖かみのある人だと思われる現象

丸い顔立ちでかつ目が大きい人は、優しそうな印象を与えやすい傾向があるようです。
ウェブサイトでも応用して、「幼児性」があるとまでいなくとも、従業員の笑顔や穏やかな表情によって、組織全体も暖かみのある会社であるという印象を与えやすくなります。

(参考)【hitotsuue.net】ベビーフェイス効果

宣伝効果

自分や他者に目標を宣言する事で、達成率が上がる心理現象

自分の目標を回りに宣言したら、そのプレッシャーからか、目標達成のモチベーションがさらに高まったような経験はないでしょうか。
この効果を使ってユーザーのモチベーションもあげることができます。
例えば「30日続けたら10キロやせる」といううたい文句の商品を購入した顧客に対して、数日ごとに目標達成の進捗を確認するメールを送ります。
これによって、ユーザーは自分の「宣言」を思い出し、より継続的に商品を利用してもらいやすくなります。

(参考)【街頭ティッシュ考察】ティッシュ配布のコストと宣伝効果

マジカルナンバー7

人間の認識は7つまでは容易で、それ以上になると難しくなる
7という数字は不思議と一種の境界線として使われる事が多く、円周率を覚えているのは7までの人が多かったり、親の七光りや七転び八起きなどの慣用句でも7がひとつの区切りとして使われています。
これをウェブで応用すると、メインとなるメニューを7つにまとめることがあげられます。
それによって「なんとなくすっきりしたサイト」と感じてもらえるかもしれません。

(参考)【もう少し楽しく生きてみませんか?】マジカルナンバー7±2とは?効果の具体例、使い方

噴水効果

入り口に魅力的なコンテンツを配置する事によって、多数の顧客を呼び集めること

デパートが噴水を入り口に設置して集客を行った事からこのように呼ばれています。
ウェブの場合の「噴水」はサイトのトップページになります。
どんなに魅力的なコンテンツを配置しても、ぱっと見の印象が悪ければユーザーは離脱してしまいます。
初頭効果とも重なりますが、ユーザーを引き止めるためにはページの第一印象をよくする必要があります。

(参考)【新米アントレプレナーの学び小屋】百貨店と噴水効果&シャワー効果

リフレーミング

同じ数字であっても人によって受け取り方が違うこと

半分水が入っている水を「半分も残っている」と考えるのか「半分しか残っていない」と考えるのかはその人の性格、もしくは文脈によって異なってきます。
この効果では、例えば1000円をいかに安く捉えさせるのか、その文脈を考えることが重要になります。
極端に言えば「1万円が90%オフで1000円!」と言われれば誰もがお得だと感じそうですし、人によっては「CDたったの一枚分!」と言うだけでお得感を伝えられるかもしれません。
まずは自分のターゲットが何を指標にしそうなのを考えてみましょう。

(参考)【DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー】「弱みは強み」

松竹梅の法則

3つの異なる価格の商品があると、真ん中の価格の商品を選びやすくなる効果

例えば10,000円と5000円と1000円の商品を並べると、10000円は高すぎるけれども1000円は逆に安すぎると感じて、真ん中の5000円の商品を選びやすくなる傾向があります。
これをウェブに落とし込むと、商品の価格を3つ設定する事があげられます。そしてもっとも売りたい商品を真ん中の値段に設定する事によって、買ってもらう可能性を高めます。

(参考)【ビジネス思考への転換】上位商品を出す本当の意味とは:極端の回避性(松竹梅の法則)

バーナム効果

自分にとって肯定的な情報や意見を信じてしまう現象

血液型や星座占いなど、普段は信じていない人でも良い結果だと信じてしまうことが良くあります。
これはキャッチコピーに応用可能で、例えば英語を勉強している人に対して「長年英会話に悩んで来た方、今回それがついに解決されます」などと言われれば、若干は疑いながらもどこか信じてみたくなってしまいます。
妥当性がなくても、人は悩みの解決のためなら飛びついてしまうことがあるのです。

(参考)【ビジネス思考への転換】バーナム効果:誰でも占い師になれる理由とは

罰への欲求

あまりにも物事がうまく進むとかえって心配になって、良くないことや失敗を望んでしまうこと

「うまく行き過ぎていて不安」という気持ちは誰でも抱いたことがあると思います。
例えばダイエット商品の効果が高い事はすばらしいことですが、あまりにも順調すぎてもユーザーが不安になることがあります。
贅沢な悩みですが、少しの障害を与えた方がユーザーのモチベーションを維持できるということもあります。

(参考)【お土産屋さんブログ】簡単にできた。人の欲求からアイデアを考えるマーケティング手法

コンコルド効果

損失に繋がるとわかっていても、なかなか投資をやめられないこと
この効果は、超音速のコンコルドの製造を、開発前から赤字になることが分かっていたにもかかわらず、中止できなかったことが由来になっています。
これをウェブで考えると、時間的な投資はかなり必要になるけれども、それ以外のリターンが得られるとユーザーに感じてもらうことが必要です。
例えば、デザインは悪いけれども内容が充実していたり、探しているものがすぐに見つかったりなど、損失を補えるだけの強みを持つ必要があります。
(参考)【世界はココロで出来ている】買い物が止まらないのはなぜか――コンコルド効果

マッチングリスク意識

商品を買ったけれども、それの効果が出なかったら、自分に合わなかったらどうしようと不安に思う意識

誰でも商品を購入する時は不安になるものですが、直接手に取って試せないウェブ上の商品はより不安が高まります。
そうした消費者に対しては、お試しサンプルを配布してみたり、サイト上にたくさんのお客様からの声を掲載する事によって、自分に合わないんじゃないか、という不安を取り除く必要があります。

(参考)【個人事業/中小企業ホームページ作成】マッチングリスク意識 不安を取り除く

エピソード記憶

自分の経験と共に記憶されることによって、つよく記憶に残り続けること

クイーンの曲を聴けばワールドカップを思い出したり、みかんのにおいをかぐと祖母の家を思い出したりするなど、連想されて頭の中にしまわれている記憶のことです。
キャッチコピーで誰もが経験してきたようなものを想起せられれば、商品のイメージを持ってもらうことができます。
例えばキットカットはその商品名と「受験」を結びつける事によって、イメージの定着化に成功しています。自分の商品ならば、どのようなイメージを想起させる事ができるか、考えてみましょう。

(参考)【AURA Marketing Laboratory】エピソード記憶

まとめ

いかがでしたでしょうか。紹介したものすべてを取り入れることは大変ですが、まずは一つだけでも導入してみて、効果を見てみると良いのではなかと思います。
そしてまだまだこれら以外にもたくさんの心理学がウェブサイトには使われています。気になる方は、下記もぜひご参考ください。

(参考)【Find Job !スタートアップ】
【保存用】Webからの売上を増やすために使える行動心理学、30法則まとめ
(参考)お客をつかむ ウェブ心理学 川島康平


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初沢岳
2014年入社。グロースハッカーが世の中を動かすと信じて日々勉強中。