何時も行く内科へ行った。そうしたら、先生の声がガラガラのかすれ声になっていた。その場では理由を聞きそびれたので、診察が終わってから、廊下で看護婦に先生の喉どうかしたのとそっと聞いてみた。そうしたら、心臓の手術をしたら声が戻らんくなったと教えてくれた。どうりで、今日診察の際「医者はご本人も思いとは関係なしに、とにくかく病気を治そうとするんですよね」と医者にしては変なことを口にしていた。もしかすると先生は心臓の手術をして、「死」ということが頭にあったのかもしれない。医者だって人間だから、いや医者だからこそ「死」というものを深刻に考えるのかもしれない。