僕も妻も、印象派を中心とした風景画が好きなので、この展覧会は、まさに二人好み。
印象派にとどまらず、古いものから、比較的新しめの作品も展示されていました。
心の洗濯になりました。
最近の展覧会は、一部の作品で写真を撮ることが許されているのが嬉しいです。
妻が印象に残ったという作品はこれ。
ベルギーの画家、「テオ・ファン・レイセルベルヘ 」の作品。
同じ点描画家の、シニャックの横に飾られていて、シニャックに多くの人が群がっていましたが、僕も妻と同様、この作品の方に何故か、心惹かれました。
そして、僕が一番印象に残ったのが、これ。
リヒター 「雲」
まだ活躍している高齢の現役画家ですね。
いやーこれはすごいーー。
以前、長谷川等伯「松林図屏風」の凄さを語ったことがあります。
立体的。
霧の湿気を伴う空気まで伝わってくる。
Live映像を見ている錯覚に陥る。
生きている絵だと。
このリヒター「雲」も、表現は違えども、同じように雲が生きているように感じました。
シンプルに本質描く画力。
まさに芸術の極みだと感じます。
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展覧会のあと、妻は「友人へのお土産のお返しもあるのでグッズを見たいと」
彼女は息子と一緒で、時間関係なく、やりたいことを積み上げるタイプ。
こりゃ長くかかるなーと予想し僕はカフェで休んでました。
思えば、新婚旅行の時もそうでした。
友人へのお土産を買うのに、ものすごい時間をかけて選ぶ妻。
なんのためにパリに行ったのか分からないくらい。やれやれ。。
でも、彼女はそのモードになったら、じっくり選ばないと気が済みませんので、僕はただただ待ちます。
今回も案の定、1時間くらい一人で国立西洋美術館内のカフェにいることになりましたが、もうこちらは織り込み済み。
そんな時間も楽しめるようになっています。
カフェで合流し食事。
そして、予約した次の展覧会へ。
今回、「自然の人のダイアローグ」がメインでしたが、妻はこちらの方も面白いと喜んでいました。
権力と芸術との関係を、紐解く展覧会。
なかなか良かったです。
一番印象に残ったのが、遣唐使・吉備真備の活躍を描いた「吉備大臣入唐絵巻」ですね。
遣唐使として、唐に入った吉備真備が数々の難問にぶち当たるのを、鬼になった阿部仲麻呂の助けで乗り切るという絵巻。
12世紀から13世紀後半に描かれた絵画とのことでさが、これまさにコミカルなアニメの世界。
こんな面白く、素晴らしい絵巻がボストン美術館にあるということも、数奇だなーと感じました。