『ベイジン(上)』著者:真山仁 出版社:幻冬舎
世界最大の原子力発電、紅陽核電を北京オリンピックの開会式に合わせて運転開始をする為、
中国という国に翻弄されながらそれに立ち向かっていく。日本から技術顧問として田嶋が、
中国側の責任者として鄧学耕(ドン・シユエグン)が主要メンバーとして起用される。
そこでは中国独特の文化や、原発に絡む汚職や、それを政争の道具と考えている幹部の思惑に
翻弄されながら、時として対立する二人やその仲間たちが安全な原発の運転及びそれに込められた
希望を胸に戦っていく。
この本で中国政府幹部の人たちが自分の保身や
対立する相手をいかに貶めるかということが色々書いてあり
こんなことして何になるの!?と考えてしまうところが多々あった。
自分個人として考えるんなら、それでいいかもしれないけど
政府全体として見たときにこれでいいのって思っちゃう。
前に山崎豊子さんの『大地の子』を読んだ時も同じことを思った。
あれは中国で鉄鋼会社を設立する話でした☆
中国人の友達がいるけど、あんまりこの本に書かれている中国人の感じとは違うから
不思議な感じでした。。
友達としてだし、日本に来ている時点で日本に対してある程度の好意を持ってるはずだから
違うのは当たり前なのだけど
自分の希望を実現する為には、ある程度上に行かなければいけないということはわかる。
その為に、汚いことをする必要があるのもわかる。
たぶんクリーンなまま、上に立つ人ってあんまりいないんだろーなー
って改めて思っちゃった。
でもでも、何を実現したいのかわからなくなってくる人たちがいるのもわかる。
私だったら、たぶん権力とかお金とかそれに絡む黒いものに飲み込まれちゃうなぁ
賄賂だったり黒いものが中国の文化、言いきっている中国はすごいし、怖い。
その渦中にいて自分を持ち続けている鄧さんは強い。
その鄧さんに希望を思い出させた田嶋さんも強い。
無事に原発をすることができるのかな??
ただ今下巻を読んでおります。。