私には86歳の生徒がいます。

ちなみに私は大学4年生の22歳です。

ご縁があってピアノを教えにお宅を訪問しています。
その方は私が教え始める頃には既に認知症と診断されている方でした。
私は過去にデイサービスで介護体験をした経験があるのですが、認知症の方が大勢いらして、人によって異なる症状に、対応する難しさを覚えていました。
私がピアノを教える86歳の方は、本当に認知症?と疑いたくなるような元気で前向きな方です。
お恥ずかしながらピアノに対する集中力は完全に私は負けています…。
認知症の方なので、はっきり言って技術の上達は望んでいません。
それよりかは、指を動かすことで脳を刺激したり、私との会話を楽しんでもらったり、何より音楽の力で気分を上げて笑顔になれる瞬間を作れることを目的としています。

音楽には不思議な力があります。
昔の曲を聴いたら昔の思い出が一気に蘇り、一瞬で"あの時"に戻れます。
お年寄りの方は過去のお話をされる時は、すごくイキイキとした表情をされますし、それを聞く私にとっても、知らない時代のことが知れて、人生のお勉強になります。

はじめに86歳の生徒と表現していますが、あくまでそれはピアノを教える時だけの関係です。
日本の発展を支えてこられた大変有り難い人生の大先輩です。
生徒でありながら人生の大先輩。なんだか不思議な関係ですが、私はこれからもピアノを通して人間としてまだまだ成長していきたいです。