メチルというと日本語では「目散る」と聞こえ目に有害な感じがします。
事実メチルアルコールは戦後お酒が手に入りにくい時代に簡単に入手でき、それを飲んで失明した人が多く出たようです。
メチルの原語の意味は「酔っ払わせる」です。
メチルは元来ワインなどの発酵酒を意味するギリシャ語 メチュmethy がラテン語に入ってきて「酔わせる」意味のmethys となったものです。
この語からmethylを造語したのはスウェーデンのベリセリウス(1779~1848)という科学者です。
西洋では紫水晶は悪酔いを防ぐといわれています。
そのため紫水晶(アメジスト)で作られた盃はこの目的に珍重されました。紫水晶を英語でアメジストamethystというのは a(否定)+methyst すなわち、「酔わさないようにするもの」という意味です。