更新遅くなって申し訳ないです。今回は群馬発4人組ロックバンド、Ivy to Fraudulent Game(以下Ivy)についてです。
Ivyは9月4日にニューアルバム「完全が無い」を発売した。シングルとしてリリースされた「Memento Mori」や、同じくシングルとしてリリースされ、またアニメ「トライナイツ」のエンディングテーマに起用された「模様」など、渾身の曲が並び話題を集めている。その中の一曲で、リード曲「blue blue blue」もまた名ナンバーだ。
「blue blue blue」はYouTubeにMVが公開されている。鮮烈な印象を与えるギターイントロのオルタナティブ感は、NUMBER GIRLなどの王道ロックサウンドを彷彿させる。ザラついたレトロなタッチのMVとの相性も良い。Aメロではイントロの疾走感はそのままに、美しいアルペジオにボーカル・寺口さんのしなやかな歌声が乗る。そして間髪入れずにサビへ。激しさを増した楽器隊と、どこか儚さを帯びた寺口さんのハイトーンボイスが光る。2番の前のイントロでは息の合ったグルーヴでアクセントを添えた。Cメロは穏やかな曲調に変わり、ラスサビの勢いを増す。変則的な展開を経てラスサビへ。寺口さんの歌声が力強さを増す。アウトロには消え入るようなコーラスが加わりエモーショナルな展開に。曲はパッと終わりを告げ、駆け抜けたような印象が残る。
歌詞は青春の葛藤を代弁するような言葉が綴られており、リスナーにとって応援歌のようにも取れる。
「blue blue blue」はアニメ「ゾイドワイルド ZERO」の主題歌に起用されることが決まった。Ivyの世界観を発揮しつつ王道ロックを継承した「blue blue blue」は、アニメ映えすること間違いなし。さらにIvyは言うまでもなくライブバンドである。僕は以前I ROCKS2019に参加し、2日目のYOU STAGEのトリを務めた彼らのライブを見たが(このライブで「blue blue blue」が披露された)、何よりも熱気が凄かった。30分という短い尺でもあの熱気を作り出せるということは、彼らがライブバンドであることの証明に他ならない。「blue blue blue」はラストのシンガロングもあることから、ライブ映えも抜群だろう。これから先数々のライブの中で、Ivyを語る上で無くてはならない代表曲となる予感がする。