テレビアニメ化やミュージカル舞台化もされた枢やなの人気コミックを、「BECK」(2010)以来約3年ぶりの俳優復帰となった水嶋ヒロ主演で実写映画化。巨大企業ファントムの若き総帥・幻蜂汐璃は、ある理由から女であることを隠して生きる男装の令嬢。女王の密命により難事件を裏で解決するという使命を背負った名門貴族ファントムハイヴ家の末裔でもある汐璃は、その任務と財産をある復讐に利用するため、美しく冷酷な“悪魔の執事”セバスチャンと契約。2人が挑む怪事件を描く。映画版オリジナルストーリーとなり、水嶋扮するセバスチャンが仕える主人は、原作の少年から男装の令嬢という設定に変更。剛力彩芽が演じている。
いきなりワーナー・ブラザーズのオープニング画面から始まったので少々驚いたが、配給がワーナーなだけで制作は全て日本人の手になるもの。但し作り方は非常にハリウッド映画に似通っていると感じた。
水嶋ヒロと剛力彩芽の演技力はさすが。他のキャストも一流ばかり。おばさま役の優香、ドジなメイド役の山本美月、老執事役の志垣太郎、一癖も二癖もある警察官僚役の安田顕、岸谷五郎等々。
映画としての満足度は81点、出来栄えは85点を付けたい。見応えのある作品だった。満足度で減点だったのは例によって国籍不明映画で映画世界の背景が実に曖昧で分かりにくいこと。女王の番犬とされる幻峰伯爵家の後継である汐璃が悪魔である執事セバスチャンと出会った経緯が全く描かれていないので「モヤモヤ」感を拭えないこと。原作アニメではちゃんと描かれているのだろうか。それと復讐という目的を果たしていないので続編がないと中途半端で終わってしまうということ。今のところ続編が出来たという話を聞かない。ぜひ続きを見たいものだ。