2023年12月16日、ME:Iのメンバーが決定した。

 

 シグナルソング「LEAP HIGH!~明日へ、めいっぱい~」が投稿された9月2日のこと、今でも鮮明に思い出せます。

私はちょうどそのとき友人と旅行中でスマホから目を離していた。ご飯を食べ終わって数時間後ふとTwitterを見てみるとそこには「笠原桃奈」の文字が。私は事態を一瞬で察しました。「笠原桃奈」が帰ってきたんだと。

 

 私が桃奈と出会ったのはおよそ5年前。私は何の前触れもなくハロー!プロジェクトにハマりました。Juice=Juiceからハマってしばらくはこれ以上推しを増やしてはならないと抗っていたのでアンジュルムを知ったのはもう少し先です。しかしあれよあれよという間にハロプロ箱推しとなりアンジュルムにもハマっていきました。

 

 はじめに桃奈を見たときは大人っぽくて「この方は22、3歳くらいかな?ベテランなんだろうな」と思いました。でも実際には高校生だと知って本当に驚きました。その後桃奈の卒業を知ったときも覚えています。公式からのお知らせを見てリアルに声が出ました。まさか、と思いました。正直最初は卒業理由を見てもどういうことだ?と理解が追い付いていなかったのですがファンの人の「桃奈は韓国系から世界を目指すのではないか」というコメントを見て腑に落ちました。当時からK-POPが好きだというイメージはあったしそのぐらいのエネルギーがある子だと思ったからです。私自身ハロプロの子を見てこの子が別の場所にいたら…と考えたことは何度もあります。しかしそれを実現できる子はなかなかいません。もしこれが他の子であったなら内心それは無理があるんじゃ…と思っただろうと思います。でもなぜか桃奈は違いました。「この子なら出来る」という確信があったのです。

 

 元アイドルが日プに出るという情報が出たとき「じゃあこの子は所属していたグループを捨てたの?」という声を聞きました。最初にそういった感想を抱くのは当然だと思います。あんなにもアンジュルムを愛している桃奈を見てきた私でも一瞬似たような考えがよぎりました。普段のアンジュルムを見ていれば分かる、そんなわけないと頭では分かっていながらも心が追いつかないような感覚がありました。しかしそんな気持ちは桃奈が救ってくれました。卒業コンサートでの手紙。「自分一人にどれほどの価値があるのか」「一人の夜に泣いてしまうことだってある」と話しているのを聞き等身大の桃奈を少し知ることが出来ました。18の子が一人で飛び立つというのに不安がないわけがない。分かっていてもつい言葉を欲しがってしまってファンとして申し訳なく思いました。しかしこの手紙を聞いて私は桃奈が帰ってくるのをずっと待っていようと決めました。

 

 

 桃奈は「この夢が叶ったらまた皆さんの前に現れるかもしれない。でもそんな保障はどこにもない。」と言っていました。でもなぜか私はこの子なら出来ると確信めいたものを感じていました。普段は傷つくことを恐れて何事にも予防線を張っているのですがこのとき初めて100%で人を信じていたように思います。その後桃奈の門出を祝い、応援の気持ちを込めて人生で初めて写真集を買いました。普段は使わない大きな本屋に買いに行ったな。

 

 

 

 それから2年。日プ女子開催の話を聞き桃奈が見られるのではないかとそわそわしていました。何度かパブサして状況を確認していました。そして当日。トレンドにいる「笠原桃奈」の文字を見てあなたの帰りを知りました。興奮冷めやらぬまま友達に伝え、「私も見ようかな」と話してくれた友達。後に彼女は山本すずちゃんを応援していました。デビューおめでとう。私も嬉しいです。

 

 笠原桃奈の参加が公になったときのTwitterを見て私は焦りました。どんどん増えるかっさーの帰還を喜ぶ歓喜のツイートとそれに比例して増える鯖番オタクの冷たい視線……。これまでオーディション番組を見たことがなかった私ですが、いわゆる鯖番オタクは前歴のある子を歓迎しないことは知っていました。そしてまたハロオタはハロプロを卒業したメンバーにはあまり関心がないこと、毎日コツコツ推しのために投票するような習慣はないこと、ツイートはしても放送は見ない人が多いであろうこと、そして放送を見る人達の中には別の1pickを見つける人が多いであろうことが予想できました。私は喜びの気持ちを綴りたい気持ちをぐっとこらえ、桃奈のデビューが決まるまでハロオタとして一切発言しないことを決めました。

 

(もちろんハロプロ時代のことは桃奈も誇りを持っていると言ってくれていますし、昔のエピソードを聞きたいと言って下さる方もいるので、ハロプロ関連の発言全てダメというわけではありません。それによって伝わった桃奈の良さも確実にあったと思います。私は上手く発言出来る自信がなかったので控えることにしました。)

 

 

 

 特にやっぱり第1回、第2回の放送はガッチガチに緊張していました。その時点で推しカメラの再生回数が1位で話題になったことで他から厳しい視線を向けられているのを感じていました。集めた事前情報によると編集で大きく印象が左右されてしまうという。桃奈は語気が強いので気が強い子だと敬遠されてしまうのではとハラハラしていました。

 

 そんな中出てきたrebloom。また「アイドル」という難曲が課題曲と分かり頭を抱えましたがそこで心ちゃんとの絆を見ることが出来ました。仲間思いな桃奈を見れて嬉しかったですし視聴者の方にも伝わっているといいなと思いました。放送後Twitterを見てみると心ちゃんのファンの方が桃奈へ優しいツイートをしてくれていて私はそれを見てやっと息をつくことが出来ました。鯖番について勉強しなくてはと意気込んだ結果、悪い話を聞きすぎていたので桃奈のことを好意的に見てくれる人がいなかったらどうしようと不安に感じていたからです。ポジティブに見てくれる人がいることと分かり本当に嬉しかったです。

 

 そこからの日々は喜怒哀楽、色々な感情でごちゃ混ぜでした。他アーティストさんの曲をパフォーマンスする桃奈の姿、推しを初めてチッケムで見られる喜び。思うように彼女の良さが伝わらずもやもやする日々。初めて見るショートカットにピアス。運営から好かれていないのではないかという不安。それでも新たな仲間を見つけていく桃奈の姿を見られて嬉しかったです。

 

 何より私の1票が桃奈の力になることが本当に本当に嬉しかったのです。私は桃奈が夢を叶えるまでただ待つしかないと思っていました。直接桃奈の夢の手助けができて応援できる道を選んでくれて嬉しかった。

 

 番組が進んでいくにつれて日プで桃奈を好きになったという方をどんどん見かけるようになりました。それはもう本当に嬉しくてそういった方のツイートを何度も読んでYouTubeのコメントで高評価を押しました。仲間が増えていく感覚をしっかり感じることが出来てとても心強かったです。何度励まされたか分かりません。

 

 今日は朝からずっとふわふわしていました。厳密に言うと昨日から緊張していましたが今日は本当に何も手につかなかったです。何とか昼食を飲み込みテレビの前で待機していました。桃奈のメインボーカル、センターのLEAP HIGH。一瞬も見逃すものかと画面に張り付いていましたが緊張であまり記憶がないです。後でもう一度見ます。

 

 桃奈のデビューが決まってほっと胸をなで下ろしました。気づけば他のメンバーのことも大好きになっていました。

 

 桃奈。ここまで連れてきてくれてありがとう。微力ながらあなたの夢のお手伝いができたこと誇りに思います。でも桃奈の夢はここからがスタートですね。世界のてっぺん獲りににいこう。その日が来るまで私はあなたを応援し続けます。

 

 デビューおめでとう。

 

 

2023/12/16