2歳下の弟がいる。
この弟、生まれてから3歳になるまでひとこともしゃべらなかった。

今ならあわてて小児科などに相談に行くのだろうが、うちの両親は「しゃべりたくなったらしゃべるやろう」との~んびり待った。

すると、3歳になった途端 普通の文章で喋りはじめた。赤ちゃんが発する「ぶーぶー」とか「まんま」とか一切なし。


ちょっと変わった弟だ。


家族は弟のことを「大器晩成型」と勝手に良い方向に思うことにした。


大器晩成型の弟は中学に入るといわゆるヤンキーになった。ありとあらゆるいろいろな悪さをして両親に心配をかけた。


でも、お母ちゃんはそれを少し楽しんでいた節があり、バリバリヤンキーの弟は中学の卒業式に 特注で刺繍を入れてもらった紫の特攻服。

お母ちゃんは弟の特攻服に負けないくらい派手な上下紫色のスーツでニコニコ嬉しそうに出掛けていった汗


変な親子だ。


中学を卒業するとヤンキーで燃え尽きたのか、今度は立派なニートの引きこもりになった。


かなり長い間、仙人のような生活をしていた弟だったが それも終わるときが来る。


既に離婚していた両親、私と弟は父と3人で暮らしていた。
その父が急病で入院3日目で亡くなった。

自営業をしていた父の多額の借金返済や、父が亡くなったことをいいことにおかしな言いがかりをつけてくる仕事がらみの取引先への対応。

離婚してずいぶん経つしお母ちゃんは当時九州に住んでいたので、私と弟二人で訳もわからないまま手探りでほんとに半泣きで走り回って父の跡片付けに明け暮れた。
この時、弟はまだ無職だった。

でも父が亡くなりバタバタが落ち着くとすぐにハローワークへ行き仕事を見つけてきた。
(あんなに長い間引きこもっていたのに…やればできるやん!)

やっぱり大器晩成型やったんやなぁ、と妙に感心した。




けど、弟よ……


もっと早く本気出せよ!!!(-""-;)ためいき





いま、弟はお母ちゃんと実家で暮らしている。

でも、二人の関係は良好とは言えない。
お母ちゃんへの対応はとてもぶっきらぼう。

母:「お母ちゃんの財布しらん??」💦

弟:「はっ?!…知らん。」

母:「え~💦どこやったんやろう」( TДT)

弟:「。。。」


終始こんな感じなので、実際のお母ちゃんへの対応や困り事はほとんど私がこなしている汗



でも、お母ちゃんが不穏になったり ヤサグレたりしたときは私も「キーーーッムカムカ」となるので、
とりあえず弟にLINEで「お母ちゃんいま絶望中!」などメッセージを入れる。

そうすると、ちょっとだけ肩の荷が下りる。

弟にもこのしんどさを分かちあいたいから
((  ̄▽ ̄))おんぷニヤリおんぷ



兄弟がいても介護をきっちり半分こ、なんてできないし、私だけ損してる気がするって思うこともあるけど…
話を共有する相手がいるっていうだけで少し楽になる。

二人ともお母ちゃんを大事に思っていることには変わりないから。


大器晩成型の弟、これからどんな頼り甲斐のあるおっちゃんになるのか、いまから楽しみだ上げ上げ