1996年5月





インド🇮🇳

それは歴史と魅力と浪漫とカオスに満ちた国


そして戦後の日本を心から助けてくれた国

知らない人も多いが歴史はきちんと学んで欲しい🤲


子供の頃からインドやアラビアンナイトの世界に惹かれていたのでいつか行ってみたいと憧れていた


ヨーロッパを一緒に放浪した友人も興味があったという事でまた二人で旅行を計画


流石に個人旅行は危ないのでインド専門の旅行会社アショカツアーズさんに申し込み


宮殿ホテルや5つ星ホテルに宿泊しながらデリー周辺の4都市を巡り遺跡や城を観光する7日間のツアーだ


確か当時は15万円位でいけたと思う

いまだと倍以上するのかな??


ツアーに参加するのはやはり世界各地を旅行した事がある強者ばかり、なかなか一般人が選ぶ旅行先ではないらしい


だよね!www


この国にはかつてカースト制度があったが

30年前はまだ実存している感じで、

日本人が思う以上の貧富の差が存在した


現代では、インドの一般人でもIT会社に努めたりして若いお金持ちも増えて海外にも行き洋装で過ごしているが、私達が訪れた30年前はまだサリーなど民族衣装を着ている人が90%で仕事も選べずなかなか出自から逃れられない風習に感じた

いまは全然違うらしいけど当時はそんな感じがしてました


でもツアーガイドさんと話していても思ったけど地頭が良い人が多かった。つまり頭の良いポテンシャルがあった。みんな数字にも言語にも強い。

教育さえ上手くいけば世界トップクラスになれる人が出てくるだろうと感じた


だから現在のシリコンバレーなどでインド人が活躍しているのも不思議ではない

今後も益々伸びるだろう


旅行の話しに戻るが、


空港✈️に降りたつと独特なスパイスの香り、

街はあまり舗装が良くなくて凸凹道

乾季の5月に行ったのでちょっと砂埃が舞い霞んだ空☁️異国へきたことを実感する



テルに着くとさすがに5つ星だけあり豪華絢爛。

客は見るからにお金持ちばかり

だが門の外には路上生活者のテントが並ぶ光景


ロビーでは私達日本人ツアーの普段着が悪目立ちするww


金銀、宝石がついたゴージャスなアクセサリーに

男性は真っ白な質の良い布地の衣装、金地の刺繍が入ったスッキリとしたオシャレな感じ。

女性は赤や青の鮮やかな色の上質な布と刺繍で、腕輪の数も多い。キンキラキン眩しい!ww


一方、街中の人は木綿生地の少し落ち着いた色の衣装が多いかな?綺麗だけど、刺繍や宝石などではなくインドっぽいプリント柄。腕輪も片腕4本程度、でもやっぱりサリーとかはインド人に良く似合っていて素敵❤️


ツアーコース内でお土産にサリーを仕立てた🤭


部屋も広く食事も美味しいし無駄なく観光出来るのでツアーにして正解!!


デリー、ベナレス、アグラ、ジャイプールのインド北部ゴールデントライアングルを観光。


素晴らしい遺跡の数々を堪能

仏教寺院跡やタージマハルや像の最中に乗って山の上の城見学など楽しく観光していたが、



ここで本当の自分を知る衝撃の光景に出会う‼️



聖なるガンジス川の沐浴見学では

早朝から起きてツアーのみんなでガンジス川へ


小舟に乗ってマニカルニカ・ガート(火葬場)を見学して上陸、ビシュワナート寺院(黄金寺)まで巡礼地を歩くコース


川沿いにヒンドゥー教徒憧れの焼き場が幾つもあり亡くなった人のご遺体を燃やして灰になったらそのまま川へ投下


そこでは、誰もそんな事を気にせずに沐浴の為、顔や服を着たまま身体を洗い、洗濯し、歯磨きしている


水は濁って底は見えないほど汚れている緑の川に浮かぶ供養の色とりどり花々が美しく流れていく


ここは三途の川なのでは?と思う光景



目の前にはどんぶらこどんぶらこと牛の死体が上流から流れてくる


流木やゴミと一緒に丸裸の人間の死体も浮いている

うつ伏せだから成人男性かな?白いから白人?

ってか焼かれてない時点で事件性ありそうな死体なんだけど😱


だけどそんな些細なことで誰も気にしないし

気にしてはならないようだ 


聖なる川の恩恵を受けたことを感謝する場所🙏


ただでさえカオスの状況なのに、良かったら船の上から顔だけでもを洗っては?とガイドさんにススメられるが、いくら百戦錬磨の旅人でも潔癖症ではなくとも綺麗好きな日本人には無理ゲー

みんな苦笑い😅して「大丈夫です。」と断るww

手ぐらいはつけてみるが🤭


そして、巡礼地を歩きながら次のお寺まで300m程歩くが、その間は、物乞いの嵐に会う


ここで人生最大の教訓を得る


当時の貧しい人々は生きていくお金を得る為に健康な足を切り落とし、腕を切り、手のひら傷つけウジを生やした状態で観光客に迫ってくる

1人じゃない。何人にも囲まれる。


ツアー全員悲鳴🙀をあげ助けを求めるがみんな同じ状態なので必死に足を進めながらガイドさんに着いていく


恐怖しかない、気持ち悪い

頭の中がパンクしそうになる。


可哀想という同情より恐怖心が勝つ、

彼らが必死に迫ってくればくるほど、お金を渡すことより逃げだしたい気持ちが勝ってしまった


お金を渡せばすぐ引き上げてくれるが


彼等の事情は事前に説明を受けていたからわかるけど、私自身、弱者を助ける気持ちは持っている。少しでも力になればと誠実でありたい思っていたけど


現実はもっと残酷だ


こんな状態にするくらいなら五体満足のまま

働けばいいじゃないか?

それは日本人的な考え

彼等は普通に働くそれらすら許されていない


「あぁ、私は偽善者だ」と悟った


彼らの状況を受け止めるには私にはあまりにも重すぎた


逃げるしか出来なかった


きっと神様は笑ってる

お前の誠実さなどその程度だと


それが現実だと。


言い返すことも出来ない。

その通りだからだ。


この件が心のしこりとして

そのあと二度とインドに行く事は出来なかった


生と死、誠実と偽善、


答えはそれぞれが見つけるもの

受け止められる人もいる


是非、みんなにも体験して欲しい


私の人生観はこの旅で変わったことだけは確かだ