信号機

信号機

赤信号みんなで渡れば怖くない

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入学から早2週間が立ち、鷹野たちもが学校生活に慣れてきたらしく、
購買での奪還戦争やトレーニングなどを難なくこなしていた。

「今日はお前らに、ちょっと実戦をしてもらいたい。」

朝のホームルーム時に毒島が意気揚々と教卓の上に手を置きながら話した。
いつもよりも、機嫌がいいのかニヤニヤと笑っている。

「まぁいきなり強いやつのとこには行かないけどな。」

毒島が後ろの黒板を軽く叩くと黒板一面にウインドウが展開された。
「これ、便利だよなー。」と独り言を呟きながらポッケから取り出した指示棒を伸ばした。

「大丈夫だって教師同伴だし、そこまで遠くないって。」

がやがやと騒ぎ出した教室を宥めよるように付け足した。
すると、少しだけだが生徒達が口を閉じた。

「ふぅ・・まぁ死にはしないから。・・・・・・・・たぶん。」

「先生、無責任すぎます。」

その発言におとなしく聞いていた神楽坂が異を唱えた。

「俺だって、良く知らないんだし・・。」

「は?」

「いや、ごめん!今のなしで・・・。」

神楽坂の態度が急変したので慌てて訂正を入れる。

「と、取りあえず説明しようかなー。」

苦笑いを浮かべながら、毒島はウインドウを差しながら説明をはじめた。










校舎から少し離れた所にある、立ち入り禁止地区:A-07。

草木が鬱蒼と生い茂り、戦前の建物たちには蔦や苔が蔓延っている。
人の気配も魔物の気配も全く感じないような場所で
鷹野たちは黙々と目標地点まで歩いていた。

「つかれたー。誰かおんぶ・・。」

鷹野はへにゃへにゃと倒れその場に座り込んでしまった。

「ちょっと、鷹野!早く進みなさいよ。」

同じグループになった蝶野が後ろを振り返りながら文句を垂らした。

「あんたからもなんか言いなさいよ。」

先頭で草を短剣で薙ぎ倒している神楽坂にも文句を垂らす。

「いいんじゃないですか。追いついてきますよ。」

「・・・・あんた、毒されすぎじゃない?」

「・・・・・・口じゃなくて、足を動かしてください。」

そう言うと、前に向き直り草を刈っていく。
蝶野は怪訝そうな顔をしたが、すぐに歩み始めた。




一方、別チームの篠月は、

同じく鬱蒼と茂るジャングルのような道を歩いていた。

「大丈夫かなー?あの2人。」

「2人?」

先頭にいる仙道が振り返る。
篠月は持っているハルバートを担ぎなおし言葉を紡いだ。

「神楽坂くんと蝶野さんだよ。なんか最初の時、雰囲気わるかったし。」

「くじ引きで、あぁなっちまったしなー。」

「そりゃあ、仕方ないけど・・。」

「あの2人って仲悪いんですか?」

篠月の後ろにいる八月一日宮が訊ねてきた。
疲れているのか、電子ペーパーに表示されている顔文字が汗をかいている。

「まぁね・・・、でも一番気がかりなのは・・。」

別行動になっている鷹野が何を仕出かすかと思うと
篠月は胃が痛くなるような思いに駆られるのであった。


                                  see you next time
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連休中にガリガリ描いた落書きですw

敵キャラとか新キャラの先生とか・・・・
あっ、かいてないキャラがいる(´・ω:;.:...

そろそろ版権も描きたくなってきたけどやめるwww

名前とか色はまだきまってないやつもいます

信号機

$信号機


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もっと動きのある絵がかきたいわー( ◜◡‾)(‾◡◝ )
昼の購買はまさに地獄絵図そのものだった。


篠月の体がゆっくりと重力に従い、床に倒れていった。
鷹野はまるでそれを、テレビなどで見たスローモーションのように感じた。

「か・・おちゃん・?」

ドサッと音を立てて倒れた篠月に慌てて駆け寄る。

「かおちゃん!!」

呼びかけも虚しく、篠月は瞼を開けなかった。
それでも必死に揺さぶり、なんとか目を覚まそうとした。

「彰人・・か・・?」

「かおちゃんっ!」

篠月は目を覚ましたが、
青白い顔を鷹野に向け、弱弱しい微笑を浮かべた。

「僕・・もうだめかも・・。」

「なっ、何言ってんだよ・・。」

「お前とは色々・・やってきたよねっ・・うっ・・。」

「もういい!しゃべるなよっ!」

「彰人、お前と友達になれてほんとに・・よかったよ・・。」

「何死にそうになってんだよ!こんなとこで、終わるはずじゃあ・・。」








「篠月君、焼きそばパンあと一個でしたよ。」

「えっ!!うそっ!?」

神楽坂の言葉を聞いた途端、篠月は勢い良く立ち上がり購買へ走っていった。

「どりゃああああああああああああ!!」

篠月の気合の入った声が人ごみの中に掻き消えていくまで、
鷹野と神楽坂はその場で呆然とその景色を眺めるしかなかった。

「今までの、何だったんですか?」

3個ほどのパンを手に抱えた神楽坂が問いかけてきた。
あんな人ごみの中でちゃっかり自分の分を買ってきている。

「あ~・・、あれはその・・ふざけ合いみたいな・・。」

「茶番ですか?」

「まぁそうだよね・・。はは・・。」

自分が座っていた床から立ち上がった鷹野はその手に持っているパンを見つめた。

「あげませんよ。」

「いや、自分のあるから取らないよ?」

「お弁当ですか?」

「ほら。」

鷹野の手には丁寧にランチマットに包まれている弁当があった。

「いつ、持ってきたんですか?」

「えっ?ずっと持ってたけど・・。」

「・・・・・・・・・そうですか。」

「ん?うん。・・・ところで軍曹は?」

一緒に来た兎のぬいぐるみ、仙道が近くにいない。
人ごみの中でもかなり目立つのに、と鷹野は思っていた。

「さぁ?さっきまでいたと思ってたんですが。」

「トイレかな?」

「その考えが妥当だと思いますよ。」

「そうだね。というか、こんなにきついとは思ってなかったね。」

「そうですね、これじゃあまさに戦