4月から大学院に進学し念願の
「先生や他の学生達とディスカッションしながら学ぶ」
が始まりました
初回から自分とみんなのあまりのレベルの違いに
圧倒されています!!
小学生が大学生に交じってしまったような
そう、自分が哲学小学生だということを
ぼんやりじゃなくてはっきり突き付けられたことは
とても良いことです、それによって
「もっと哲学の知識を深めたい」
という目標は完全に叶っていきそうなので
だから圧倒されつつも
チャレンジできる大きな喜びを感じています
いまは「無理しないで」より
「もっと無理しろよー」の言葉が欲しい感じ
生徒は私を含めて5名
私以外の4人は前年度から引き続き
その先生の授業をとっている人でした
その点で私が知らないことがあるのはまぁいいでしょう
※例えば授業で使用しているカントのテキストの
ドイツ語原書に対して私以外は原書を使用している
私だけが日本語訳使用
4人のうち2人は現役大学生
あとの2人は私と同世代らしき男性です
服装からしてサラリーマンか?
授業ではテキストの1文1文を精読します
事前に決めてある担当箇所を各人が翻訳してきたものを
みんなで読み合わせてゆきます
訳に拾えていない単語がひとつでもあると
(ごにょごにょと訳してしまうと)
すかさず先生のイエローカードがはいり
なんらかの結論が出るまで突き詰めます
1回の授業で15行くらいしか進まないことも
単語ひとつをきっかけに議論が深まったり
話が広がったりします
例えば・・
カントのテキストの中でちょうど今読んでいる箇所は
ヒュームの思想をカントが解釈しているところです
そこを読みながら
カントの解釈に対してどう思うか?
本当にそれで正しいのか?
などなどみんながディスカッションしてるのですが
私はそもそもディスカッションできるほど
ヒュームやカントの思想をまだ理解できていないので
話に入れません(笑)←笑ってる場合か
さらに「バークリーはこれをこう解釈していた」
と他の哲学者に話が飛んだり
「フィヒテは~」
「ファイヒンガーは~」
までいくと正直
(ファイヒンガーなんて知らないんですけど)
の世界です、お恥ずかしい
ドイツ語原書が読めない私のことは
先生もみんなもわかってくれているので
私には訳す役割ではなく書記のように
毎回の授業内容をまとめる役割が任されています
※次回の授業時にそれを提出する
だからもう必死でみんなのディスカッションを聞いて
読めない原書と日本語訳を目で追い比べつつ
私もみんなの話でわからない点は質問もするし
そこからまた考えを発展させたりもします
「なんで二等辺三角形の底角が等しいという事実が
必然ではなく経験的理解になるのかがどうもわからん」
などと多分初歩的な質問を
恥ずかしげもなくしているわけです(汗)
みんなに迷惑かけないようにという思いを大幅に上回る
みんなのようになりたいという気持ちによって
白熱して時間もオーバーするものだから
終わると本当にヘトヘトで
耳と目と頭が爆発寸前(でも心は充実している)
先日
授業が終わって放心状態で荷物をしまっているとき
同世代サラリーマン風の男性のひとりが
「上野さんの卒論のスピノザは
やっぱりラテン語(の原書を読んでいるの)ですか?」
とニコニコしながら話しかけてくれました
「いやぁ全然無理です無理です
日本語訳だけで読んでますよー」
と返事しつつ心では
(んなわけねーじゃん!)と
(本当に熱心なんだな、尊敬)の
両方の気持ちが湧きました
この人はスピノザを読むときに
ラテン語で読むことに挑戦したい人なんだなと思うと
心から尊敬の念を抱くし
自分の情熱はまだまだだと思ったし
私にはヘトヘト案件でも
この人にはそうでもないんだろうね~
知識の体力がレベチです(苦)
その日の帰り際
夜の9時を周り
電気も消えて暗い学校のエレベーターホールで
(もう今日は夕飯作る余力はない
このまま外でなんか食べて帰ってすぐ寝よう・・)
とぼんやり考えながら立ってると
その人ともうひとりの男性が
「図書館寄ってくだろー」
※大学の図書館は遅くまで開いている
と言い合いながら
コートの裾をなびかせ颯爽と去ってゆきました
(このあとまだ図書館って・・絶句)
ふたりの楽しそうな様子が微笑ましくて
思わず笑ってしまいましたが
同時に
「私も頑張んなきゃ!」と強く思いましたヨ
そのひとたち
7階なのに非常階段の扉から出てゆこうとしたから
私は夜でエレベーターが止まってるのかと思って
「あれ?階段使うんですか?」と聞いたら
「おじさんたちはトイレ近いのー」と
笑いながらエレベーターホールを出てゆきました
※非常階段扉の向こうにトイレがある
時間オーバーの白熱した授業中
白熱していたあの人たちは
実はトイレを我慢していたらしい
う~ん、私ってホントにまだまだネ
お仕事との両立も頑張ります
・・・・・・・・・・
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