先日デンマークで
「ハンス・クリスチャン・アンデルセン文学賞」を
受賞した村上春樹がスピーチで
「影」をテーマにしました
※スピーチ全文はこちらから
要約すると
全ての社会や国家にも影があり
それに向き合わなければならない
我々は影から目を背けがちで排除しようとさえする
影を生まない光は本当の光ではない
どれだけ高い壁を築き厳しく部外者を排除し
自分達に都合良く歴史を書き換えても
結局は自分を傷つけるだけだ
影との共生を学ばなければならない
暗い側面と向き合わなければならない
そうしなければいつか影は
もっと強大になって戻ってくるだろう
奇しくも同じタイミングで
オーラソーマのマイク・ブースも
影をテーマにしたコメントを出しました
要約です
「今朝のシャイファームとテットフォードは
薄い霧のベールに包まれていました
それはまるで
二つの世界の間にあるカーテンのようであり
一つのサイクルが終り
新しいサイクルが始まるような感じでした
今日は影がよりはっきりとすることで
光の存在が感じられる日でもあります
私たちが影に向き合うそのあり方は
自己の内側にある目にしたくないものを
見始める準備といえます
片意地な自我は非常に欺瞞的です
光に沿っていると信じて行う自分の行為が
実際には破壊的であったり
邪魔をしたりするときがあります
私たちはどのようにして自分が導かれていること
自分が一直線上にいることに
確信が持てるのでしょうか
これについて分析する準備があること
それを調べることができるためには
非常に大きな識別が必要です
(ヴィッキーの表現を借りれば)
「影は天使の顔をしていることがありえる」
そのようなレベルの偽りに対して
私たちはより大きな気づきと識別を必要とします
それは私たちが真実を探求することから
迂回しないために非常に重要です
今日は
これまでに過ぎていったことすべてを
お祝いすべき日です、私たちが
しっかりと光につかまっていられるように」
「影という実在はない
それは光の不在を表しているだけだ」
と言うけど
光しかないんだ、わ〜い
となる前にやはり必ず
(たとえそれが幻想だとしても)
影に対面する必要があるとは私も思います
対面して初めて
それが幻想だとわかるからです
「影から逃げると追ってくる
見つめると、消える」
これは本当にそうだ
私にとってのナマハゲが天使だったように
↑個人的なエピソードです(笑)
だから私は影を見つめている
映画や物語や人物に惹かれます
見つめていて且つ
それを否定せず戦わず卑しめないものに
そういうものは
たいてい厳しげに見えるけど
つまりそれは
影が幻想だと教えてくれるものから
そんな勇気あるものに
※でも村上春樹ファンではない