夕べ、大雪の降る仕事帰りの夜道



通りすがりのお家の縁の下から

猫の鳴き声がしました


なんだか必死な様子


縁の下の暗がりを覗き込んでも姿は見えなかったけど

明らかにわたしに向かって鳴いている


「寒いよ~死にそうだよ~

家の人にボクがここにいるって伝えてよ~」


・・・と言っている・・・明らかに


(大変!この寒空の下じゃ凍えちゃうよ!)


と思ったんだけど



ただわたし・・・


知らない家の呼び鈴を押すなんて

トンデモナクできない・・・


知らない人に話しかけるのはほんとコワイ(泣)



(でもこのままじゃこの子(猫)が死んじゃう!)


「ニャーニャーニャー」


(ああ!でもやっぱり呼び鈴は押せない!)


「ニャーニャーニャー」



葛藤の末


猫の叫び?を背中に

一度はそのまま歩き出しました(残酷。。。)



でもやはり10mくらい歩いたところで

わたしの足はぴたりと止まりました


後ろ髪引かれ過ぎた


(・・・ええい!ままよ!) ←ガラスの仮面のマヤ風に


わたしはくるりと引き換えし

ものすごい勇気を出して玄関前に立ったその時


ガラガラガラ


※いまどき(笑)ガラスの引き戸の玄関なのです


と玄関が開き

Tシャツ短パン姿のおじさんと目があいました


お互いびっくりした様子

(そりゃそうね、まだ呼び鈴押してないんだもん)



私「あのぅ、猫が鳴いてるみたいなんですけど・・」


おじさん「ああそうなのよ、今いれるとこ」


猫(ビューーーーーーンッ) ←家に駆け込む


私「ああよかった(ひとり言)」


おじさん「でへへへへへ(ひとり言)」


ガラガラピシャン



もうその後スキップしましたよわたし


なんでしょうね?


なんかいいことでもした気分だったんでしょうか

(なんにもしてないのに、笑)


猫の無事も見届けられたし


しかも呼び鈴鳴らさなくてすんだし


「これはもう奇跡よ~」



体調がいまいちで

心も落ち気味だった昨日の私が


この小さな一件で


一気にハートが開いちゃった



「奇跡」にコトの大小は関係ない、というお話


※躊躇わず呼び鈴を押せる人になりたいなぁ



写真.JPG

一日遅れのバレンタイン