10年以上前のこと
とある劇団のメイクを担当していた時期がありました
某民放キー局の演劇好き社員が中心となって作った劇団なので
プロの役者さん半分
サラリーマン俳優さん半分
くらいの感じ
まともな芝居を1本上演するには
ある程度のお金と
多大なる手間ヒマが必要で
多大なる手間ヒマをかけるには
もっと多大なる情熱が必要で
公演が近づくと朝晩の稽古が続き
昼間は会社で仕事して
その他の細かい準備も多くは自分たちでやる
もう「趣味」の領域をはるかに超えている・・・スゴ過ぎる・・・
彼らを一番スゴいと感じたのは
仕事も芝居も全く手を抜かず
どちらも非常にクオリティが高いことでした
※みんなスーパーサラリーマンだから
普段とっても忙しく働いている
私がそんな彼らから学んだのは
(仕事でも趣味でも)クオリティを上げるのは
クオリティを上げようという意識であって
時間とかお金とかじゃないんだなってこと
稽古中に時にぶつかってもイキイキしている
みんなの目は
人生とはどのようにして充実するのかを
十分過ぎるほど物語っていて
あの劇団と関わっていたことは
私の中で今でも忘れられない貴重な時間となっています
先日
10年ぶりにみんなで集まろうという機会がありました
※あえてのピンボケ加工
驚いたよ~
みんなまーったく!変わってなかったんだもん
結婚したり子供ができたりで暮らしは変わってても
外見も中身もイキイキした目もあの頃のまま
嬉しかったなぁ
みんなこの10年も変わらず
自分の人生を
全力で生きてきたんだなってわかって
もうみんなすっかり
充実して楽しく生きる術を知ってるんだね
20年後も変わってなさそう ← 外見はさすがにどうかな
(関係者だからではなく)
私はここの劇団の芝居が大好きです
役者さんも上手だけどなにより脚本が大好き
※「キャクホン」じゃなくて「ホン」とか言っちゃったりするのね(笑)
観る人誰をも傷つけない脚本
どこまでもナイーブで優しくてユーモラスな
必ずしもハッピーエンドとは限らないのだけど
人間たちを目を細めて愛おしげに眺めつつ
「生きてればなんかイイことあるかも」
と思わせてくれるのです
脚本家の彼は
それにしても相変わらずナイーブそうで
私、いまだ会話したことないっス(人○しりなもので)
中目黒「大樽」にて