宇宙の月9日・KIN193赤いスペクトルの空歩く者
GA B34(Nelahel) / HA B85(Lecabel)/61(Vasariah)
昨日会った友人のおかげで
夕べからずっとダーガーのことを考えていて。
「ダーガーの絵からはネガティブ(自己否定的)な印象は受けないのに
どうして彼の絵を見ていると虚しくなるんだろう?」
昨日、友人にちょこっと読ませてもらった
シモーヌ・ヴェイユ というフランス人哲学者の本にはこう書いてありました。
「自分の内側に真空が生まれたとき初めて恩寵がやってくる」
エゴを手放して大いなる存在に明け渡したとき
それがもたらされるということかと私は解釈しました。
だとしたらそれはすごーくわかる。
ダーガーはたしかにある種の真空をもたらしてくれるのだけど。
ダーガーの作品はとても純粋です。自己に忠実という意味で。
しかし同時に他人の感情や意志を無視する印象も受けます。
つまり「自分のことしか考えてない」(←あまり考えてはいなさそうだけど)
という自意識の強さ(?)。
この「閉ざしてる」感。
彼は自分を否定していなかったかもしれないけど
自分を愛してもいなかったのかな。
赤ちゃんですら「この子はちゃんと自分を愛しているんだな」と感じるのに
ダーガーからはそれはあまり感じない。
ダーガー自身が
他者以前に自分自身に対して閉ざしているような。
そこが虚しさを感じる原因でしょうか。
・・・そうはいっても彼の作品からは激しく愛を感じるのですがね。
「すべてはありのままで美しく完璧である」
だとすれば、ダーガーもまた完璧な愛の存在なのです。
うーん、やっぱり人間は奥深い~。
先日広島に行ったばかりなのに、もう東京を離れたくて
急遽、箱根にことりっぷしてきました。
九頭龍神社は2回目。
此処はいつ行っても優しく、ありのままの私を受けとめてくれるようです。
神社に行くまでの遊歩道もグー。箱根園から徒歩15分です。