イカです。
無沙汰してました~また仕事が忙しくなってきまして週休1日の生活っす。

さて、コンプレッサーが壊れたので新しいコンプレッサーを買いました!!
ナカトミDCP-24
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ヤフオクで送料込み15012円でゲット♪タンク容量は24リットルで十分。
以前持っていたコンプレッサーが800Wクラスだったので1010Wクラスは充填が早い!しかし・・・・
箱から出してドキワクな思いを抑えきれずオイルを入れて即電源入をいれてみる!

『スコッ・・・・ブウンンンンンンンンンンンンンンンンンン・・・・・・パチッ!』

えぇ?!モーターが唸ってるだけでピストンが動かない上にサーマルが飛んだんだけど!!!!
これ初期不良じゃなイカ?!
何度かスイッチを入り切りしたりタンクのドレンをオープンにしたり・・・ピストンがたまにスコスコと動くだけでサーマルが飛ぶ(過電流)。

駄目じゃん!

まァ~そんな事を何回も繰り返してるうちにピストンに油が廻ったのか『スコココココココココ』と動き出した♪メードインチャイナだから無理もないか~~~そうなの?ナカトミの技術者さん、コメント求む!


さてさてCRMです。
前回、新しいクランクベアリングを圧入した所で終りましたが、ここから組み立てに参ります。
組み立てる前にフライホイールを外す際にプーラーで潰してしまったクランクシャフトのフライホイールを取り付けるネジ部の修正を行います。もともとクランクのネジ部を修正するダイスを購入してあった訳であるが、
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どうにもこのダイスが上手く入ってゆかない?
修正しなければならないほどネジが潰れてるって事なのだが、始めの『とっかかり』が上手く入らないと修正ダイスがもともとのネジ山を潰しかねないのである。おそらくクランクシャフトの変形したネジ山は全体が押しつぶされ、さらに広がったと思われる。ネジ山そのものは潰れたようには見えないのだが、ピッチ1.25のネジ山が圧縮されて1.2くらいになってしまっているのかもしれない。
そこで、ダイスで処理をするまえに変形してしまったネジピッチそのものを修正します。それに使う工具がコレ!
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ネジ山修正ヤスリ!(ウェストの店長さんありがとう!)
このギザギザの山がネジピッチの寸法でできていて、ネジの直径に関係なくピッチのみを修正できるという優れもの!ちなみにネジの『ピッチ』というのはねじ山の頂点から次の山の頂点までの距離を言い、ネジの直径が6ミリ(M6)だろうが12ミリ(M12)だろうが『ピッチ(P)1.25』と言ったら山から山の距離は1.25ミリなのです。
このネジ山ヤスリをクランクシャフトのネジ部に当ててゴリゴリとやってみます(P1.25ですよ!)。
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優れものの工具なのですが、こいつは諸刃の剣であって『ネジ』を知らない人は即ネジを壊します♪ネジは螺旋であり修正ヤスリは軸に対し直角では無く螺旋と同じ角度で当ててヤスリを曲面に合わせスイングさせながら滑らせます。
極端に言うとコレが駄目↓
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コレが理想(角度は極端な表現ですよ!)↓
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実際にゴリゴリやってみたところ、コレだけ修正されてしまいました!!!
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ネジ山の頭上部の色が違うのが解りますよね?この部分のビッチが変形していたからこれだけ修正されました。
しかし、この状態でもボルトは入りません、なぜか?ピッチは修正されても、ネジの頭を叩かれた事によって頭が潰れて広がってしまっているのです。ここからやっと修正ダイスの登場です。ピッチ関係が正しくなっていればネジのとっかっかり(ネジ山のスタート地点)が出来ているので慎重にダイスを掛けてゆきます。
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油をつけながら半周回して1/4戻すの繰り返しで切って行くと・・・こんなに切粉がぁ!
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こりゃ・・・相当重症だった訳ね・・・・。
そんでこちらが修正完了です↓
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地味にネジが痩せたような・・・・

まァ~あれだけ切粉がでれば当たり前だよね(苦笑)
新品のネジもソフトIN!
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ちなみにフライホイールを固定するネジも在庫あとわずかだそうです・・・・。こんなのM12-P1.25ならなんでもいいんですけどね♪
これでやっとクランクケースにクランクシャフトをインストールする準備ができました!クランクケースにクランクを通すにあたって、クラッチ側は[はめ合い]であるから押し込めば入るのだが、フライホイール側は[圧入]であるためインストールツールもしくは油圧プレスが必要になるのだ。しかし~何度も言うが油圧プレスなんて持って無いしインストールツールも無い、無ければ作れば良いのだ(笑)。
クランクケースにクランクシャフトをフライホイール側から引き出すようなイメージです、引き出すために先ほど修正したネジが必要になる訳です。

必要な材料はコレ!
塩ビの水道管25
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あとは、クランクシャフトを抜いた時のアルミのプレートと角ワッシャだけ、どれもホームセンターでOKOK!
塩ビのパイプを10ミリ、20ミリでカットします。
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クランクシャフトをケースにセットして↓
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こんな感じでジェネレーター取り付け部にセットします。若干わかりづらいですがご勘弁を。
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ナットはフライホイールを取り付けるための物を使用し、だいたい2/3くらいネジが掛けられています。
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原理が解りますでしょうか?ナットを締めこむ事によって、クランクシャフトがどんどん引っ張り出されてゆくのです♪締め込んでゆくと当然事ながらネジが無くなってしまうので、角ワッシャとナットの間にワッシャを噛ませてクランクを引き出すマージンを確保します↓
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こんな感じでナットを締め込んで行き、フライホイールを取り付けるテーパー部が出てきたら、20ミリにカットしたパイプに付け替え同じ手順で限界まで引きだします!
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限界まで引き込み、クランクがケースにピッタリ収まった事を確認して
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バッチリです!キャッホーー!
前回のベアリングインストールツールは見事に失敗しましたが、今回は成功です♪しかも超安上がりvvvvv

過去の仕事の事情もあっていままで分解したエンジンの数は少なくとも500台以上(下は20cc~上はディーゼル1400ccクラスでヤマハ・小松・ホンダ・カワサキ・ヤンマー・富士ロビン・シバウラ・バンガード・スチール・新ダイワetc・・・)なのですが、やはり『特殊工具』とうのは重要であるとつくづく思う。特殊工具が必要であるという事はそれだけ複雑な作りをしてるという事であり、それなりの知識も必要である。逆にそれだからエンジンは面白い♪私は『無知な人はいじるな!』という意見はまったく無く、まずは『興味があるなら触れてみよう』と言う人です。当然ハードルもあり失敗もするでしょう(私みたいに)。
しかし失敗は成功の元!
やればやる程に必ず壁にぶち当たります。しかしそこが限界では無く方法を探せばいいだけいいだけ。ここで私は方法を特殊工具を定義したい。特殊工具はラクをする為の物ではなく、部品を正常に組み込む最良の方法と考えて欲しい。もちろん代用が利く場合も多々あるが・・・・一寸先は闇って事も理解しなければならない(クランクケースを温めてベアリングを突っ込むとかね)。
そういう意味じゃ~あたしゃ相当危ない橋を渡ってるなvvvv


次回はクランクケースを合体させます!
ではまた!
アディオス・アミーゴ♪