イカです。

ベアリングの『C3』について。
モンキー系のエンジンをイジっていると必ず登場する『C3(シースリー)』と言われるベアリングとは何ぞや?
下の写真のベアリングはカムシャフトのスプロケット側のベアリングです。
NSK 6905CM
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これが一般的に使われているベアリングです。
んでこちらが
NSK 6905C3
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ぱっと見では解りませんがC3の方は内綸に刻印があります。
この二つの何が違うか?
細かく書くと難しい用語ばっかりで訳が解らなくなるのでザックリ簡単に言うと・・・
ベアリングの『ガタ』が違うんです。C3ベアリングはCMベアリングよりも内綸がガタガタするんです、例えるならば・・・精度の悪いベアリングって言うと解りやすいでしょうか。でも精度が悪いってのは例えであって全く悪くないんです。むしろ
『計算し尽され高精度であり特定の用途に特化したベアリング』
なんです。
んじゃ~なんでガタガタなのかつーと、熱膨張を計算に入れた仕様なんです♪金属も水も熱を加えると膨張しますよね?ベアリングも同じで外(内)から熱が加わると膨張します、するとどうなるか・・・・玉とレース(溝)の間隔が狭くなってキツくなってしまうんですネ。キツくなってしうまうと当然の事ながら高回転時に『負荷』となってしまいます。故に、高温を発する所や軸が熱を帯びるような環境で高速回転が必要な所は
『膨張した時に適正化するようなガタを持ったベアリング』
という意味でC3ベアリングを使用している訳です。私が今回使用したシフトアップのカムもスプロケット側とオイルライン側のベアリング、両方ともC3が入ってました(片方は台湾製でしたがね!)。
いいですか、もう一度いいますよ、

C3は高温時にギャップが最適化するベアリング

です!(ちなみにC4・C5とかも存在します)
だから夏でも冬でもシリンダヘッドがほんのり暖まるまでは暖機運転を心がけましょう!


さて、やっとこ腰上の組み立てに入りました。
ヘッドカバーを外した段階でスタットボルトの挙動がおかしかったので手で回してみると・・・案の定緩んでいました。組み上げたときはしっかり締めたんだけどな~やっぱここはネジロック(ロックタイト)が必要だね。
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とりあえずこの方法しかないのでギュギュっと締め上げます。
『あぁ~ん~もっとつ・よ・く♪』
(*´Д`)=зハァハァ
締めすぎるとスタットボルトがねじ切れますからね!!
それからピストンを組みます。オイルリング・セカンドリング・トップリングの切り掛けは絶対にこの位置で組んでください。どのリングがどの方向でも良いのですが、赤線のところには切り掛けを持ってこない事。
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縦形エンジンだったらどの方向でも120°離れていればよいのですが、横形はこの位置が重要です。
カムで散々文句を言ったシフトアップですが、ピストンに関しては凄くいいです。INとOUTのリセスのバランスなのですが、
IN側は広くて浅い
OUT側は狭くて深い
ってことは容積がほぼ同じなんです。容積が同じって事はピストンをまっ二つに切った時に上側と下側の重量が同じになる訳です。これの何がいいか?っつーと、

『振れのバランス』

なんです。ペットボトルにお茶を半分入れた物と一杯まで入れた物を振ってみると当然一杯入ってる方が

無駄な振れ

が少ないですよね。それと一緒でピストンにもバランスが存在します。ピストンによってはリセスの容量がINとOUTで全然違う物があります。そういうピストンって高速運動になると暴れるんですよ~ピストンって実際はこんな風に振られてます
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つーか、フォトショで書いた絵が汚すぎてびびった!でもコレが私の・・・・

全力です!
"└| `▽´ |┘"ワッハッハ!!

バランスの良いピストンは縦横上下左右バランスよく振られるのですが、上下どちらかが重いバランスの悪いピストンはこんな風に振られます
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イラストのように緑色の矢印方向に応力が発生しピストンとシリンダに変な摩擦が発生します(矢印は以外に適当かなvv)。まぁ~シリンダの中でガチャガチャ振られてします訳ですわvvvv特にスカートが短くなればなるほど

パンチラ率が高くなる
(自主規制)
ピストンは振られやすくなり寿命が短くなる。6Vエンジンとかはスカート部が長いから

田舎ヤンキー
(自主規制)
ピストンの挙動が安定するんですよ♪だからすごく持ちがいいんです☆
逆に武川のスカットピストンとかもう

ピー(放送禁止)

じゃないかって程短いよね。その代わりピストンが振られても変磨耗しないようにピストンにコーティングがしてあるようだが・・・・実際の寿命はどうなんだろうなぁ~壊れたって話はまだ聞いたことないけどさ。
故に、よく回るエンジンってのはこの辺りのバランスも大切になってくる。ネットで見たことあるのだが、ピストンのバランスを取るために削っているハードユーザー様もいるようです(難易度200%)。
あたしゃド素人だからそこまではしませんが、ともかく鍛造で重いピストンだが、バランスは良いと見た。

ヘッドを組む前にある程度タペットのクリアランスを出しておきます。まぁ広がる事を見越して0.05で。(写真は0.07ですが、0.05で仕上てます)
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もうここからはオイルと液体ガスケットをべったり塗りながら組んで行くだけです♪
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あと、オイルライン側のガスケットはオイルの通りが良くなるように若干加工しちゃいます、えぇ、良いかどうかは知りませんが、魂がそう呼びかけます!
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てか、なんでこんなに穴がズレてるんだろvvvv
最後にお気に入りのキジマ製のSOHCのロゴが入ったカバーをつけて完成っす!
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まぁ、モンゴリユーザーさんなら解ると思いますが直ぐにエンジンをかけたくなる訳ですよ(笑)。早速エンジンに火をいれます!組んで初回ですがキック10回ほどでかかりました!
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カムが正常に戻ってどうか?ってと、一番に感じたのがキックの重さが安定した。そして5分ほどアイドリングで暖気きしてアクセルを開けてみてびっくり!!
空ぶかしがもの凄く軽い!!
以前はなんとなく『空ぶかしが重いのはスクエアボアアップだから仕方ない』と思っていたのだが、これは全く別物!ちょっと開けただけでも直ぐに10000まで回ってしまう・・・う~むこれは相当エンジンに悪いことしてたな・・・・
申し訳ないエンジンちゃん!
そんな余韻に浸っていたが、すぐに

生命の危険

を察知して部屋を脱出!!!!
あぶね~一酸化炭素中毒になるところだったわ・・・・
\(゜□゜)/
即換気してこの日は終了です。
結果的に時間の都合で試運転はできなかったが、もしかするとバルブの開閉度がかなり変わってる可能性があるため、キャブのセッティングもかなり変わった可能性もある。
とりあえずカムの話はここまで完了っす☆

今週末は乗る時間があるかどうか解らないので試運転&キャブのリセッティングはしばらく先になるかな~いや、土曜の超早朝に宮ヶ瀬くんだりまで行ってみるか!

だって、乗りたくて仕方ないんだもん♪

ではまた!
アディオス・アミーゴ!
( ´^益^`)ノ


いつも誤字脱字ばっかりですいません!予測変換して読んでください♪