鎌倉心霊巡りの続きです。

 

 北条政子の墓がある墓地から
住宅地のほうに抜ける細い小径があり、

その当時は右側は荒れ果てた空き家、

左側に綺麗な竹林が広がっていました。

 

 空き家は裏手が岩壁になっていました。

 その向こう側は北条政子の墓のある
墓地で岩には大きな穴が空いていて、
敷地が墓と繋がっていました。

 穴は人が歩けるくらい。


 宜保さんは本の中で、

たくさんの霊体がこの穴を通って墓地から
この家に流れ込んできているので、

とても人間が住める場所ではない、という
ようなことを書かれていた、と
記憶しています。

 

 確かに家はもう随分長い間
誰も住んでいないように荒れ果てて
いました。

 叔母は空き家を眺めながら、

「いっぱいいる。けど、すごく古そうよ」

「え? どのくらい?」

「ん〜もう溶けてるようだから……

ものすごく昔なんじゃない?
それこそ戦国時代とか? 人じゃない感じ」

 淡々とした表情で、

「写るかもよ? あそことあそこ、
そことあっち撮ってみて〜」

 指示のままに写真を撮りました。

 確かはっきり見えるようなものは
写っていなかったと思います。
 写真はすぐにさよならしました。

 

 私にはなんにも見えませんでした。

 確かに雰囲気は暗かったような
記憶もありますが、肝心の空き家の印象は
ほとんど覚えていません。

 それにすぐに叔母が

「あ〜ヤダ。もう行こう! 気持ち悪い!」

と行ったので長居はしませんでした。
 気分じゃなくて、霊体の見た目が
気持ち悪かったみたいです💦

 

 そして小径を歩き始めた瞬間、

「首が……」と言って竹林を見ながら
立ち止まりました。

「え? また首があるの?」と聞くと、

「ううん。首が出てるのよね〜」

 聞くと、竹林の中に
首まで埋められている人がいるそうです。

 

「何かの罪で生きたまま、
首まで体を埋められたみたい」

「え! 生きてるの⁉︎」

「まだ生きてるよ〜、ちょっとそろそろ
お亡くなりになりそうだけど……」

(霊っていうより多分残像思念? 
と言っていました)

「ここらへん昔は処刑場か、拷問とか
してたんじゃない?」

 

 その時、Y子ちゃんには
美しい整然とした竹林に数人の男性が
頭だけを出して埋められているのが
見えているんだ! と

すごくびっくりして不思議で、

何度も「どうやって見えるの?」と
聞いた覚えがあります。
 直接見えるんじゃなくて、
頭の中に映像が広がる、流れるというように
教えてくれました。

 

 

 この後、腹切りやぐらに行ったのですが、

Y子ちゃんにとって最悪だったようで、

「うわ〜無理無理。いこう! 帰ろう!」
といった感じで本当に行っただけ、
一瞬でその場を後にしたので、

私は何も覚えていません。

 叔母は居られないくらい
嫌な場所だったみたいですが、

訪れる方は多いようでした。

 

 駅まで歩きながらも霊が見えて、

「あそこ! 木の横。欄干の横」

などなど、幽霊屋敷や北条政子の墓よりも、

鎌倉の町の中のほうが
叔母には気が気じゃなかったようでした。

 

 駅について叔母が、

「鎌倉ってすごいね、初めて来たけど、
街中にも古い霊がたくさんいるんだね〜」

 鎌倉に来たのは初めてだったそうで、

かなり疲れたみたいです。

 

 以上が宜保さんの幽霊スポットでした。

 私がいちばんびっくりしたのは竹林の中に

埋められいた人たちですね。

 今も生きて見える、ということが
驚きでした……。

 

 ダラダラした内容になってしまいましたが

読んでくださってありがとうございました😌