王女の父が、
亡くなる2か月前のお話です。
ある朝、父が言いました。
「親父が夜中にベッドの横に立ってたんだよ」
父の話はこうです![ウインク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/004.png)
![ウインク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/004.png)
名前を呼ばれた気がして目覚めると真夜中。
真っ暗な部屋の中、
ベッドの横におじいちゃんが、
立っていたというのです。
おじいちゃんは、
20年以上前に亡くなっています。
再生不良性貧血でした。
父が「親父」と声をかけるよりも前に、
おじいちゃんはすっと近くに寄ってきて、
父を見下ろし、
「〇〇(名前)、もういいだろう?」
と言ったのが聴こえたそう。
父は「何が?」と聞き返しましたが、
おじいちゃんはそれには答えずに、
「そろそろだよ」
と言って、しばらく父をじっと見下ろしていました。
よくわからない父が何も答えないでいると、
「俺が迎えに来るから安心しろ」
とひとこと言って、
すうっと消えていったというのです。
父は「夢だな
」と笑っていましたが、
![爆笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
王女とY子ちゃんは、
おじいちゃんが父に死期を報せにきたのだと思いました。
父は胃癌で余命3ヶ月と宣告されたのに、
手術から5年が経っても元気でした。
しかしその年、
大事故で九死に一生を得て助かりましたが半身不随になって、
車椅子での生活を送ることになりました。
骨癌になったのは、
ちょうどそれから5年後のこと……。
5年ごとにやってきた、
父の、命の節目。
王女は、父は本当は余命3ヶ月で亡くなるはずだったのでは![はてなマーク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/040.gif)
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と今も思っています![照れ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/007.png)
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生きたいという生命力と、
寿命とのせめぎ合いが5年ごとに繰り返されていたのでは![はてなマーク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/040.gif)
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父はずっと頑張ってきたのでは![はてなマーク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/040.gif)
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だから、おじいちゃんが、
「もういいだろう?」と言ったのでは。
そうして、
おじいちゃんが迎えに来たのかどうかは、
王女もY子ちゃんもわかりませんが、
父は67歳で天に還っていったのでした![音譜](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/038.gif)
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