体の細胞や組織が正しく機能するためには、
体温を一定に保つ必要があります。
人間の深部体温(心臓や脳等の体の内部・中心温度)は、
約37度に保たれています。
体温は、摂取した食物を体内で消化・燃焼するといった
エネルギーの代謝や運動(筋肉を動かすこと)によって熱をつくり、
その熱で血液が温められます。
温められた血液が循環することによって
体は一定の温度を維持できているのです。
体温を保つと体の機能が正常に働き、病気にかかりにくくなります。
一方、体温が低い状態が続くと基礎代謝が低下し、
内臓などの機能も衰えるため、体調も悪くなります。
また、がん細胞は
35度以下で分裂・増殖しやすくなるといわれています。
マクロファージやリンパ球といった免疫細胞(白血球)は、
体温が高い方が活発に働きます。
風邪などをひいてウイルスなどの異物が体内に侵入してくると
免疫細胞が活発に働き、体温を上げて発熱させます。
風邪などのウイルスは低い温度を好んで活発に動くため、
発熱してウイルスを抑制するのです。
風邪をひいて熱が出るのは、
免疫細胞が体内で異物(敵)と戦っているからなのです。
◆朝ごはんを食べて体を温めよう!
夜の寝ている間は、脳や体は休息に入るため、
体温は低下しています。
寝起きは体温が下がったままなので
一日で最も体温が低い時間帯といえます。
脳を朝から一日中元気に動かすには、エネルギーが必要です。
朝ごはんを食べると熱が体の中でつくられ、
寝ている間に低下した体温を上げて
脳や体を活動しやすい状態にしてくれます。
◆お風呂につかって体を温めよう!
熱いお湯を張って湯船につかれば、
すぐに体温をあげることはできますが、
体力のない人や心臓の弱い人には
体に負担を掛けてしまうので不向きです。
無理なくお風呂につかるには、
ぬるま湯(38度から40度)を湯船に張り、
全身ではなく腹部までの半身だけを湯船につけて、
汗が出る15分から30分程度
じっくりつかるのがオススメの入浴法です。