皆さんもご存知だと思いますが、 紫外線は3種類あって、光の波長の短い方から順に 「UV-C」「UV-B」「UV-A」 と呼ばれています。   [UV-C] オゾン層で吸収され、ほとんど地上には届きません。   [UV-B] 肌を赤くする紫外線で、目の表面にある角膜に吸収され、 角膜の炎症を起こす原因になると言われています。   [UV-A] 肌を黒くする紫外線で、 目の奥にあってレンズの役割を果たす水晶体まで届きます。 紫外線に長時間目をさらしていると、 角膜に急性の炎症が起きることがあります。 8~24時間後に痛みや異物感が起きて、白目が充血します。 治療には角膜上皮の再生を促す目薬や抗生物質が使われ、 一般には数日のうちに改善してきます。 また長い年月の間、紫外線が水晶体に吸収されつづけると、 水晶体は酸化されて蛋白質を形成し、次第に白く濁ってしまいます。 これが、紫外線は白内障の原因になるといわれる所以です。 また、「翼状片」という病気も紫外線による影響が大きいとされています。 「翼状片」は、白目の組織が異常に増殖し、 黒目の方にかぶさってきたりする病気で、 手術で治りますが再発することの多い病気です。 この翼状片や白内障は、 紫外線の多い地方でより多発すると言われています。     目に入った紫外線が皮膚に与える影響も深刻です。 目に紫外線が入ると、皮膚が紫外線にさらされていなくても 目は敏感に紫外線を察知し、全身に信号が送られます。 すると体内で、紫外線に対抗するためのメラニン色素が生成され、 直接肌に紫外線が当たったのと同じ状態になってしまうというのです。     それくらい、紫外線が目や身体の健康に与える影響は大きいといえます。