スイカの果肉の約95%は水分で、 このうち4~6%が糖分です。 水分が多いので、栄養価が低いように思われますが、そうでもありません。 ビタミンA(β-カロチン)、B1、B2、Cの他、 カルシウム、リン、鉄、カリウム等のミネラル類、グルタミン酸や アルギニンなど、多くの成分をバランスよく含んでいます。 豊富なβ-カロチンとリコピンには、活性酸素を抑制する作用があり、 ガンや高血圧に期待が持たれます。 スイカに含まれる果糖やブドウ糖は、 他の糖質に比べエネルギーに変わるのが速いので、 夏バテなど夏の暑さで疲れた身体を癒すにはスイカを食べると 即効性があります。 栄養素のなかで注目されるのが、カリウムの豊富さ。 カリウムは、利尿作用が高く、 体内の余分な塩分(ナトリウム)を腎臓から尿中へ排出し、 体外に排泄する働きがあります。 そのため、腎炎や膀胱炎、高血圧に効果があるといわれています。 また、特殊成分として 尿成分を作るのに関わるシトルリンというアミノ酸が含まれていて、 これが利尿効果を高め、むくみをとると考えられています。 ただし、体を冷やす作用があるので、 冷え性の人や下痢の場合は控えたほうがよいでしょう。 スイカの種子には、リノール酸やタンパク質が多く、 ビタミンB群やEが豊富に含まれており、 漢方では強壮、止血、のどの痛みなどに効果のある薬として 用いられています。 また、皮には、漢方の薬の材料で、コレステロールを減少させ、 血管を拡張させたりする効果があるといわれています。 利尿作用は、果肉より皮が強いと言われています。 (私も皮を漬け物にしたりしています♪) スイカの絞り汁を煮詰めて作る「スイカ糖」は、 むくみ防止や風邪などの喉の痛みの緩和、 痰がからむときにもよいとされ、 昔から民間療法として利用されてきました。 家庭でもスイカの果汁を煮詰めれば、簡単に「スイカ糖」を作れます。 スイカの有効成分が凝縮されるので、少量でもシトルリン効果が得られ、 生で食べるより消化吸収が断然良くなります。 |