桜の町 私の住む町には桜が咲く 何気ない日常の風景に その枝先まで花をつけて 惜しみなく花弁が散っていく 喜びと切なさが交差するように 柔らかく穏やかな光を浴びて 緩やかに時間が流れ出す 思わず立ち止まって眺めてしまう いつの間にこんなに咲いていたのだろう 風景の中にその姿があるだけで 見違えるように世界が色づき そこに春が来た事を知る 当たり前に繰り返される 特別ではない日々の中で ただ美しいだけではないその花が 私の町に咲いていた。