あの日(2011年3月11日14時46分)、大きな地震が起きました。
ガスの元栓!と思いましたが、立って歩ける状態ではありませんでした。
何もかも、もう仕方がないという気持ちで座っていました。
※「ざざざざー」=ざざざざーっと落ちた、の意味。
長い長い揺れがおさまってすぐ、逃げる準備をしました。
ガスの元栓を閉めて、大事な物をリュックに詰めました。
通帳、オムツ、おしりふき、ヒルマのお菓子、ヒルマのジュース、ヒルマの毛布・・・
マンションが崩れるかもしれない!
近所で火事が起こるかもしれない!
余震のなか、大きなリュックを背負い、あわてて玄関を出ました。
が、予想に反し、外はしずかで、落ち着いていました。
そういえば去年、近所に消防車が何台も出動する騒ぎがありました。
救急車にパトカーはもちろん、ヘリコプターまで飛び始め、うちは避難しなくていいのか焦り、状況を確認しようと駆け付けたところ、
ちょっとしたボヤだったらしく、気づけば単なる野次馬になっていた─という恥ずかしい出来事を思い出しました。
それがこれ↓
結局わたしとは、そういう人なのだと思います(笑)
わたしたちは部屋へ戻り、開け放した窓のそばに座りました。
電気が止まって暖房も動かないので、防寒具を着たまま毛布をかけ、すぐ逃げられるように靴は履いたままでいました。
充電残量を気にしながら、ケータイで時々ニュースを見ました。
津波がどうとか言っていましたが、あまり気にしませんでした。
翌朝の新聞で、その惨事を知るまでは・・・
あの日から一か月が過ぎました。
震災に対するわたしの気持ちは、正直なところまだ整理できていません。
ただ、電気もガスも水もない真っ暗な夜に、止まないサイレンの音を聞きながらたどりついた思いは、
今後のひそかな目標となってわたしを凛とした気持ちにさせるのです。