秋分の日。昼と夜が等しい日。せっかくの日なのだけれども、今日は太陽の出入りを観ることが出来ませんでした。
午後6時、既に陽は沈んだあと。明日からはドンドン早く夜が来るんですね。
もう、今夜当たりから魔女達は嬉しくて宴会を開いていることでしょう。魔女や魔物が無礼講のどんちゃん騒ぎを催す「ワルプルギスの夜」は、ハロウィンの夜。でも、通りはハロウィンの飾り付けからクリスマスへ移りやすいようなムード。近頃では毎日のようにパーティを開いているんじゃないかしら。
ムソルグスキーの管弦楽曲「はげ山の一夜 a Night of Bald Mountain 」は、ワルプルギスの夜を音楽で表現した“描写音楽”です。バロック音楽の時代は多くが描写音楽であったものが、音楽が庶民の楽しみへ移行していくと次第に衰退。なぜだろう。貴族達は屋敷や部屋の中に自然の中に暮らしているような装飾を施していますね。ベートーヴェン以降は、そういうスタイルは好まれなかったのかしら。
蒸気機関が市民生活を変え、自然環境を加速度的に変えていこうとしていた“ロマン派後期”になって、心情を音楽に描写しようとしていたものから今で言う映画のサウンドトラックのように映像が浮かぶようなストーリー性を音楽が再び持つようになって行きました。
ムソルグスキーの「はげ山の一夜」は革新的な音楽。曲の冒頭のざわざわとした不安感を促す雰囲気は“作曲の作法”を打ち破っています。作曲されたのは1860年。咸臨丸が太平洋横断に成功した、この年は世界が変化を使用と様々なざわざわが立ち起こっていた時代でした。
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