正直に言うと、私はジムに行くたび「ここ、続く人と続かない人がハッキリ分かれるよな…」って思います。
そして、その差ってマシンの種類よりも、広さよりも、たぶん“空気”なんですよね。つまり、通う理由が勝手に育つ仕組みがあるかどうか。
私は60代に入ってから、体力の落ち方がちょっと洒落にならない日が増えました。とはいえ、トライアスロンもやるし、ロードも乗るし、走るし、筋トレもする。だからこそ「運動って才能じゃなくて、環境の勝ちだな」と感じます。ジム経営も同じで、人の意志力に頼らず、来たくなる導線を作ったところが強い。今日は、いろんなタイプのジムを見ながら、経営の肝を“利用者側の本音”も混ぜて書いてみました。
ジムの形態は「誰の何を解決するか」で勝負が決まる
スポーツジムって一括りにされがちですが、実際は全然ちがいます。だからこそ経営は、まず“型”を決めるのが先です。
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総合型(プール・スタジオ・風呂つき):家族・中高年・運動初心者にも強い。一方で固定費が重い。
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24時間ジム(マシン特化):低価格×利便性で伸びる。ただし“幽霊会員”前提の設計になりがちで、満足度を落とすと退会が一気に来る。
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パーソナルジム:成果で勝てるが、人件費と採用がボトルネック。属人化するとスケールが難しい。
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小規模コミュニティ型(少人数・目的特化):継続率が武器。ただし代表者のカラーに依存すると、次の展開が難しい。
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女性専用・シニア特化・リハビリ寄り:刺されば強い。逆に“刺さり切らない”と弱い。
ここで大事なのは、「うちのジムは何でもできます」って言った瞬間、誰の心にも刺さらないこと。
しかし逆に「この悩みの人なら任せて」と言い切れたジムは、広告も紹介も強くなります。
収益モデルは3階建てにすると、経営が安定する
ジムの売上って、単純に「月会費×会員数」だけだと揺れます。だから私は、経営目線で見ると収益を3階建てにしているところが上手いなと思います。
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1階:会費(ベース売上)
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2階:付加価値(パーソナル、フォーム指導、食事サポート、測定)
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3階:物販・外部連携(サプリ、プロテイン、ウェア、整体、企業契約)
たとえば24時間ジムは、会費だけで薄利になりがちです。だからこそ、“ちょい足しの価値”を上手に置けるかが分かれ道。
一方でパーソナルジムは、最初から2階が強い。でも、トレーナー稼働が限界になるので、オンライン指導や測定イベントなどで3階を作っているところは強いです。
利用者目線でも、ここが雑だと「結局、ただの場所貸しだな」ってなります。逆に、ちょい足しが上手いと「ここ、居心地いいな」になる。だから経営って、数字だけじゃなく感情の設計なんですよね。
継続率は“入会時点”でほぼ決まる(ここが一番もったいない)
私も経験あります。入会した日はやる気満々。ところが2週間後、仕事が忙しい、寒い、雨、なんかだるい…で行かなくなる。
つまり、継続の敵は「意志の弱さ」じゃなくて生活の摩擦です。
だから継続率が高いジムって、入会直後の設計が丁寧です。
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最初の2週間で「何を、何回、どの順でやるか」が決まっている
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迷わない導線(マシン配置、メニューカード、スタッフの声かけ)
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小さな成功体験(測定→改善→褒める)
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来館の“きっかけ”が複数ある(イベント、スタンプ、予約)
逆に、入会初日から「自由にどうぞ」だと、迷って疲れて終わります。
そして、迷う人ほどフェードアウトする。これ、もったいないです。
私みたいに“運動が趣味寄り”の人間でさえ、迷うと足が遠のきます。だから初心者はもっと大変。ここを救えるジムが、結果的に口コミも強くなります。
「設備」より「コミュニティ」を作れたジムが、最後に勝つ
設備は真似されます。マシンも内装も、数年で同じようになります。
しかし、真似できないのが人のつながりです。
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受付で名前を呼ばれる
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顔見知りが増える
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ちょっとした会話がある
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自分の変化を誰かが気づいてくれる
これがあると、ジムは“運動する場所”から“帰る場所”になります。
そして不思議なことに、こうなると会員は辞めにくい。だって辞めるって、関係を切ることにもなるから。
私は汗をかくのが好きです。だけど本音を言うと、しんどい日は「行くまでが一番しんどい」。
だからこそ、行ったら誰かがいる、ちょっと笑える、気持ちが軽くなる——この価値は大きいんですよね。ジム経営って、筋肉だけじゃなく、心の面倒も見てる気がします。
集客は「広告」だけじゃなく「紹介」が最強。ただし設計が必要
広告は即効性があります。ただし、ずっと回し続けると疲弊します。
一方で紹介は強い。でも勝手には起きません。ここがポイントで、紹介が出るジムは“紹介が出る設計”をしています。
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体験の満足度が高い(押し売りなし、分かりやすい、安心)
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紹介したくなる理由がある(紹介特典、イベント、ペア体験)
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SNSで語りやすい要素がある(ビフォーアフター、測定、ストーリー)
そして、紹介が回り始めると、広告費が下がって利益が残る。
つまり経営としては「広告→紹介→コミュニティ」の順で、強くなる階段が作れます。
結局、ジム経営の中心は「人」だと思う
ここまで理屈っぽく書きましたが、最後はシンプルで、ジムは人で決まると思います。
トレーナーの技術も、受付の雰囲気も、清掃の丁寧さも、全部が“信頼”に直結します。
私も歳を重ねて、体の衰えと向き合うことが増えました。だからこそ、上から目線で追い込まれると行きたくなくなるし、逆に「今日は軽めでOKですよ」って言われると救われる。
つまり、ジムが提供しているのは“運動”だけじゃなくて、自分を立て直すための居場所なんですよね。
経営って数字が大事なのは間違いない。だけど数字を作るのは、結局、人の気持ち。
だから、設備投資の前に「続けたくなる理由」をどう設計するか。ここに尽きる気がします。
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ジムって「鍛える場所」でもありますが、同時に“自分の強み”を見つけ直す場所にもなると思っています。
もし、今の自分の立ち位置や強みを整理して、次の一歩を作りたいなら、こちらもどうぞ。
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