手元から離れていくものを、
静かに見送る時間がありました![]()
作っているあいだは、
ずっと自分の視界の中にあったもの。
机の上に置かれて、
何度も触って、
何度も持ち上げて。
そこにあるのが当たり前になっていたものが、
ある日、外に向かっていく。
「売る」という言葉にすると、
少しだけ強すぎる気がします。
誰かのもとへ行く、というよりも、
自分の暮らしの輪郭から、
少しだけ離れていく。
距離が生まれる。
それは、失うことではなくて、
役割が変わることなのかもしれません![]()
手元にあるときは、
確かめるための存在でした。
縫い目を見て、
重さを感じて、
置いたときの収まりを確かめる。
でも、外に出すと決めた瞬間から、
それは「確かめるもの」ではなくなりました。
任せるものになる。
手放す、というのは、
放り出すことではなくて、
距離を受け入れること![]()
自分の管理の外に置くこと。
少し不安もあるけれど、
それでも離せると思えたのは、
整っていたからではなく、
任せられると感じられたからでした![]()
暮らしの中でつくるものは、
いつか自分の暮らしから離れていく。
その距離を、
怖がらずに見られるかどうか。
今はまだ、
その途中にいます![]()
