金山発4時のバスの中で
一人の男性とお隣になり、話をしました。
私がその人の後から乗り込みシルバーシートの
となりの席に座ろうとしたら、
ちょっと手を座席に着かれたので一瞬座るのを
ためらった後腰を下ろしたら、
「すみません。手をついてしまって、、、」と言われたので
おしゃべりが始まったのです。
その体格の良い男性は白い長い杖を持ち
鼻筋のとおった顔立ちの人でした。
「どこまで行かれるのですか」
「博物館までです。あそこの前に山田餅が
あるでしょう?あそこへ大福を買いに行くのです」
「へ~~、わざわざ?」
「今、金山で用事を済ませて夜まで時間があるので
その間に買いに行こうと思って。
あそこの大福は、おいしいので、、、。
新瑞の山田餅より、おいしいですね。
どうして、同じ店なのに味が違うんでしょうかね~」
「よくあるわね。同じ系列のお店だから
良いかと思って入ったらチーフが違うのか
コックが違うのか、美味しくないとゆうことが、、、。
目は少しは見えられるの?」
「いいえ。全盲です」
「は~。 博物館で降りても山田餅は
、向かいへ渡らないといけないけど 大丈夫?」
「ええ、以前あの辺の学校に行ってたもので
大体、分かります。
行ったら、売れて無いでは困るので、
もう電話して注文してあるし、、、」
「山田餅さんも、そんなー、ワザワザ電話注文して
買いにきてもらって、、、、。
よほど感謝してもらわないと いかんわね~」
「ハハハあんな大きい店はそんなこと思わんでしょう。
それより帰るのにバスに又乗るんだけど、、、、。
高畑まで帰るので、、、」
「へーー、高畑?バス?そんなもの、もうあそこの通りは
地下鉄が下を通るようになってから
一時間に一本しか来ないよ。
それより、地下鉄で帰った方が早いわ。
市大病院前まで歩けば地下鉄入口があるから、、、」
「ああ~そうですか。じゃあ地下鉄で帰ろう」
「それがいいよ。山田餅さんの店をを出たら
左へずうと歩道を歩いて行けば地下鉄の入り口へ
行くから、、、。」
それから、私の下種な質問。
「私の声は幾つぐらいに聞こえるかね?」
「僕より少し上でしょう?」
「少しってお宅はお幾つ?」
「33年生まれです」
「それじゃあ、ずっと若いわ~私は17年だから」
「・・・・・」
うーーん、やっぱり下種な質問をして、ごめんなさい。
でも、目の不自由な人は声とかは敏感だから、私の
声は一体どんなふうに、又、どんな容貌に聞こえているかと
興味があったもので、、、、。(スミマセン)
「えーー!そんな、年とは思えないですよ!」とゆう
答えをチョッピリ期待していましたが、
裏切られたーーー。
ほんと、昔から自分の話声は全くイヤな声だろうと
薄々おもっていましたが、
やっぱりーー!
ま、今更仕方ないことです。
あんなに、全盲が深刻にみえないなんて
偉い人だな~と思いました。
仕事はマッサージ師をされてるようでしたよ。
五体満足に感謝しなくっちゃと思いつつ
その人より先のバス停を降り、
家路につく、ばぁばでした、、、。