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セフレのありさ(有紗)はまさに恋人未満友達以上のような関係だった。
うーん、俺の部屋にもばんばんお邪魔してくるのは、もはや家族よりも図々しいともいえた。
布団で寝ていても、布団の中に入ってくるし、甘えてくるような懐っこいような、猫のような関係とも見えた。
「ありさ、彼氏は?」
『いないよー、だからいいでしょ?』
「好きでもない男と絡みすぎでしょ」
『別にゆうのことなんともおもってないけど、触ると気持ちいんだもん、落ち着くし』
「俺は、凄い微妙な気分になるけど、遠慮しないよ」
『恐いことしなければいいよ』
「うーん、どこまでが恐いことか、少し試さないと、いけない気がしてきた」
『エッチ。』
「しってたでしょ」
『うん』
「俺も、最後までさせるってしってる」
『優しくね、ゆう』
「ありさ、恐いのいやだもんな」
「最近、社会人のセフレが、恋人にしてって言ってきて、困った」
『ゆうの正体知ってるのに?』
「知ってるのに…、って俺は、詐欺師じゃないぞ」
『恋愛するにはとても悪い相手だとおもいます、詐欺師だとおもいます』
「ひどいなぁ」
『もっと自覚もって、ゆう、私と寝てる時点でその子可哀そう』
「そうかなぁ。もっと割り切ればいいのにね、別に俺が彼氏じゃなくてもいいでしょ」
『ゆうに惚れるのは、仕方ない部分もあるよ、ゆう優しいもん』
「なんか矛盾してない?」
『私なんか、いまだにその優しさに絡めとられてる節がある…』
「優しさに付け込まれてる節が自分にもあるよ」
もちろんこうやって、ともみの話題もでたりしてた。