alsiel

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私の心霊体験を書いていきます。

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《Alsielの場合》

それからはヤツの気配を感じない時は無かった。
コイツの厄介な事は守護霊ですらその実体に干渉及び接触ができない事。
つまりはその存在の次元が違う事になる。

この時いくつかの疑問が残った。
それは『川路』自体もこちらに干渉出来ない事であるはず。
確かにヤツからの具体的な攻撃や干渉は無い、あるとすれば視覚的なものだけ・・・。
そう言えば『川路』を初めて見た時は確かに守護霊が鎖を巻きつけた様に見えたし、それらが燃える様子も我々は目撃した。だとしたら、あの瞬間だけは同じ次元に存在していたのではないか・・と。

それに命を差し出すとはそもそも何なんだろうか?
そもそも一体どれだけの範囲の人間を対象に選出するのかも不明なのだ。
しかも期日の指定なども特に無かった事からして、今後も呪いの対象者が増える可能性を予感させた。

『川路』を早く何とかしなければ・・
せめてヤツと同じ次元で戦えさえすれば・・・同じ世界にいれたら・・。
そんな途方も無い課題を抱える中、相談者からの連絡があった。

私は翌日に相談者と会う約束をした。   

《相談者の場合》

Alsielの表情や態度を目の当りにし、只事では無いことを感じ取っていた。
背後からの気配や視線は前にも増して強くなり、それはやがて仕事にも影響が出始めました。
職場で孤立しだした相談者は数日間の休暇を貰い久々に実家へと帰った。

数年ぶりの父母そして兄と過ごすのはとても懐かしく、都会での生活で自分に余裕が無かったことに気づきました。
きっとそれが原因で一連の不安感を妄想してしまったんだと思いました。

ある夜に、兄との晩酌の席で不気味な夢の話、霊能者に診てもらったなどの話を聞いてもらい馬鹿にはされましたが本当に気持ちが楽になりました。

そして東京へ戻った夜、夢を見ました。
どうしようもなく不安になった私は、Alsielに電話をかけました。

[審判まであと二日]


  続く



それからしばらく沈黙が続いた。 


私はソレが何者なのかも解らなかった、と同時に勝てる相手じゃ無い事も。


そして我が守護霊の分析によれば。

今のは『川路利良』で相談者が夢を見た日からずっと傍にいた。

この席にも始めから同席していて今の今まで

我々が様子を探っていたにもかかわらず平然と居た『川路』。


守護霊でも感じ取れない『川路』を認識するには名前を知る必要があった。


特定の条件下でなければ認識を拒む行為は神仏的な力。


認識したと同時に『川路』に呪われ、

条件を満たした者の中から一人が犠牲になる事を認識させられたのである。



そして『川路』は今も店の外からジッとこっちを見ていると。


相談者は何も解らず脅えていたので真実は告げずに連絡先を交換し、

強引に解散する事にした。



別れ際に異様な光景を見てしまった。

こっちに手を振る相談者の後方に『川路』、私の後ろにも『川路』が同時に存在した事に驚きました。


自分にもとんでも無い呪いがかかった事に恐怖しました。

ここから『川路』との生活が始まりました。




          続く




この話は約一年前に実際に起きた出来事です。
ほとんど更新できなかったのもこの件が強烈だったからと言っても過言ではありません(汗

『本編』

当時の職場では『霊視できる人』と言う事で有名な変人でした。
そんなある日、当時付き合いのあった会社の方から相談に乗って欲しいと頼まれました。
相談者によると頻繁に誰かの視線を感じ、誰かが後ろを着いてくる感じがするとの事。
ストーカーの仕業かと思い警察に相談し、対策をしてもらったが全くその気配は消えずに困っていた相談者。
とりあえず霊視開始。ついでに周囲にも探りをいれる。
相談者の守護霊がかなり弱っている・・・だが周囲に悪意のある者はいなかった。
何かの影響を受けているのが解った私は相談者に対して近況や周りの変化、
出かけた場所などの質問を行いました。

その途中でした。
『あっ、そういえば!』
何かを思い出した相談者は私に、数日前に見た夢の話を始めました。

《真っ暗な森の中を一人でしばらく歩いているとやがて真っ赤な湖が見えてきた。その湖の近くに帯刀した背の高い男の人が立っていた。
相談者が草陰からしばらくジッとその様子を見ていると、男に気づかれた。
その男に恐怖を感じた相談者はすぐに姿を見せ、自分に敵意が無い事を必死で説明した。
だがその男は相談者をずっと睨んでいるだけだった。
対応に困った相談者は苦し紛れにこう言った。
『あなたのお名前は?』と、恐る恐る聞いてみた。
数秒の沈黙の後にその男は名を名乗ったのである。
その瞬間に深い暗闇に呑まれ、普段見るような他愛のない夢になった》

なんだか関係のありそうな夢である。
その男の名前を聞いてみた。

『川路利良・・・』(仮名)

これを聞いたと同時にその男は私に姿を見せた・・。
向かい合う相談者のその後ろにとんでもない殺意の塊。
突然の出来事に私は一瞬完全に硬直した・・・。
だがその次の瞬間に守護霊が青白い鎖の様な物を男に巻き付けた。
それを見た私も、自分と相談者の周りに結界を展開する。

だが・・・川路の力は想像を絶しており結界や鎖は一瞬で燃え尽きた。
この燃え尽きる炎は相談者の肉眼でもハッキリ確認できたらしく、床に這いつくばって脅える相談者。
そして川路はこう言った。
『俺を知った一人の命を差し出せ!!』
そう言い残してその場から完全に消えました。

         
            弐へ続く