4月2日にASAMA2000スキー場にて合同試乗会に行ってきました
アルペンボードの出展ブランドはAMICSS,ALC,ogasakaでした。
ALCはエキスパート向けなのでAMICSSとogasakaの試乗した感想を書いていきます。
今回はAMICSSのDMT162です。
管理人は今F2 EQUIPEの158に乗っており、板の寿命が近いように感じているので次の相棒探しに片道7時間かけてアサマ2000にやってきました。
F2 エキップの問題点である
荒れたバーンだと振動で足がシンドイ
板を踏みすぎるとサイドカーブの関係で曲がりすぎる
雪がいい勘違いバーンでないとノーズが刺さる
自称中級者では春雪が大変なのです。
厳しいトレーニングを積まないで楽に乗れるそんな魔法の板はないものか?
まずはスペックの比較から
AMICSS DMT162 F2 EQUIPE158
板長 1620mm 1580mm
ノーズ幅 265mm 256mm
ウエスト幅 200mm 196mm
テール幅 245mm 239mm
サイドカーブ 11m 9.2m
コア ウッド ウッド
F2エキップと比較すると一番の違いがサイドカーブが大きい点、これはSLの競技者用ボードが殆ど11m前後で設計されており、現在の主流となっている数値である。サイドカーブが小さければターンの弧が小さくなり曲がりやすいが切り返しが早くなる分忙しくなり、結果的に足が疲れやすいという欠点がある。
続いて板の幅であるがF2のエキップより少しワイドになりノーズでは9㎜、テールでは6㎜と板の安定性がエキップより向上するのではないかと予想される。またノーズよりテールの方が幅増加の数値が少ないことを見るにターンの抜けを重視した設計なのかもしれない。
板の重みはAMICSSの方が若干重め。フレックスもAMICSSの方が硬め。
両者ともウッドコアなので性能の違いを堪能できるはず!!
コースはこちらセントラル中級 max22° 平均16°という中級者の為のコース
雪質は〇
シャバくもなくカリカリでもなく、かといって勘違いバーンでもなく4月ということを考えればサイコーのバーンではないだろうか?
滑った感想
1本だけ滑った感想としては、エキップと比べればメタルが入ってると勘違いするようなしっかりとした足回りが印象的でした。
振動がない、エッジが噛む、姿勢が楽にキープ出来る
今までで乗ったウッドコアの中では最高の品ではないでしょうか。
まずは振動が無いということですが、エキップですと同じ条件のバーンでも振動がありエッジが抜ける恐怖もあり、姿勢が自然と高くなり結果としてターンの切れが無くなり気持ちよく滑れないことになり気を抜いて滑れないところが、DMTだと振動がないので斜面やバーンに対しての恐怖心が無くなり気持ちよく滑れます。
そしてエッジの噛みと抜けが良く低速でもターンをしっかりとサポートしてくれ、そのサポート力が高いお陰でターン中の姿勢を作る動作の猶予時間が長いように感じられます。
お陰でどんどん体を倒してターンが出来て、得意の転んで床ペロではなくターン中に床ペロができるのではないかと錯覚してしまう程の板でした。
自称中級者の総評
ターン始めの正しい姿勢を作りトーションを感じてエッジを食い込ませる事ができるならかなりイージーにカービングターンが出来るので楽に楽しい板です。
逆に姿勢を作るのが上手くない方や板のトーションを感じれない方は、エキップより板が硬いので初心者には窮屈に感じてしまうかもしれません。
どんな人にお勧め?
アルペンボードを中古で買って楽しくて次に買う板を悩んでいる方
フリースタイルですでにカービングが出来ておりメタルボードに抵抗のある方
他のメーカーのウッドコアボードはF2とオガサカを乗りましたがDMTの方が断然滑りやすいのでアルペンボードめっちゃやりたいんだ!!っていう初心者にもおススメです。
ただし、高い買い物になるので年間に10日間滑るかわからなく、アルペンボードに乗ったことのない初心者はどのメーカーの板になるかわかりませんが、スクールでレンタル出来るところで体験したり、メルカリで超安い板を買って試してみるのがいいかもしれません。アルペンボードを気に入れば購入するのがいいかも!
でも最新の板は購入以外で乗れる機会はほぼ無く、板の性能が段違いなので悩ましいところです。
AMICSS、DMTについてメーカーとのお話
試乗会でお世話になったメーカーの方々楽しい時間を提供してくださり、ありがとうございました。
AMICSSでは最上級モデルの板WORLD CUPで培った技術をフィードバックして他の板の開発を行っており、設計思想はまさにF1カーにおける車メーカーと同様です。
板の性能を追求しており開発者自らが乗って楽しい板を作りたいという心得のもと、妥協なく材質にも徹底的に拘ったモノづくりをされております。
さらに通常芯材などはスキーやスノーボードを作るうえでは欠かせないのですが、メーカーによっては汎用にしているところもあるのですが、AMICSSでは全て専用に厳選しているという拘りっぷりです。出来ることならメーカーロゴも滑走の邪魔なのでいれたくないとか(笑)
AMICSSボード全体として、振動軽減の技術はキャンバー構造とロッカー構造を複合させ、防弾チョッキのように振動を板全体で吸収させる設計をしているらしいです。メーカー曰く「楽に楽しくのれなきゃ意味がない。」だそうです。道具が人を助けてくれる感じですね。
オプション設定
インホールやソールのカスタマイズをオプションで設定でき、22’23シーズンではWORLD CUPとRCVではソール面を一新し、プロが使っている物と同じになり、DMTではオプションカスタマイズで設定されています。
インホールもプレートに合わせてオプション加工が出来、ホールタイプに応じた専用コアで加工してくれます。
気になる工場出荷時のエッジやソール
エッジはサイド88°
ベース0.5~0.75
ストラクチャー入りです。
試乗会ボードが工場出荷のままらしく
なんとストラクチャーまで入っています!!
メーカーの方曰く、ストラクチャーっぽいものらしいですが、写真で薄っすらとそれっぽいものが写っています。
国産ボードAMICSSならではですね。
海外ボードでは工場出荷では作りが甘く、私のF2エキップはソール面が微妙でしたので一回削ってもらいインホールの面取りが甘くビンディング取付ボルトがスムーズに入らなかったので自分でタップを通したという思い出があります。
海外ボードあるあるなのですが、高い買い物でもこういった事例があるのが残念ですが国産ですとそういったトラブルは極端に少ないと聞きます。
最後に
ここまで読んでくれてありがとうございます。
AMICSS DMT162 来シーズンのパートナーにいかが出でしょうか?
また、次回以降ではAMICSS RCV、WORLD CUP とOGASAKA ARM、RXの試乗感想を書きたいと思います