〜前回の記事〜 闘え!ダンガンレーサー!〜熱き決闘者達の死闘〜 vol.1 「エピローグ」
コロコロコミック
それはリトルモンスター達の聖書...
インターネットがそこまで一般化していなかった2000年代初頭まで、少年たちのメインカルチャーの輸入元はコロコロコミックだった。
コロコロコミックには地域で行われるホビーの大会情報が掲載されている。
そして、ダンガンレーサーの大会情報がアルパカ太郎少年の目に止まったのだ。
俺はおじいちゃんに頼んで、地元のプラモ屋で開催される大会に参加を決めたのである。
大会当日〜地方某プラモ屋〜
大会当日、15人くらいの参加者だったろうか?それなりのキッズ達が集まっていた。
催し物に参加するのに不慣れな俺は緊張していた。
まだかまだか、と大会スタートを待っていたのである。
突然、ギャラリーから大きな声があがった!
「ダンガンガッツ!!!」
うわーーーーーー!本物だーーーーー!!コロコロコミックで見たことある!!!!!!
俺のボルテージは最高潮に達した!!!!あのダンガンガッツ!!!
みんながダンガンガッツの元に駆け寄る!!!
この熱い実況をするのがダンガンガッツ!!!
言うならばダンガン版のミニ四ファイターだ!レースを実況して盛り上げる素敵なお兄さん!
衣装もバッチリキマっていて超かっこいい!!!
みんなに優しくサインをするダンガンガッツ。
俺もダンガンキャッチャーにサインをしてもらった!
和気藹々とする中、ついに大会が開始された!
マシンを取り出す参加者達!
..........
みんなのマシンやべえ....めちゃくちゃ改造されてる....
これ大人が作ってるんじゃないの...???え.....
参加者達のガチマシンに俺はバトル前から圧倒された。
こんなの...勝てるわけ...ないよ.....
突然だが、俺のマシンを紹介しよう!
スナイパージャック!
素組み!
以上!!!
.....
あ、改造してたわ 俺も!!
車の塗装用のスプレーで銀色に、しかも適当に塗っただけ
以上だ!!!
1回戦の相手とのバトルが始まる
しょっぱなの相手から超改造マシンだ
ダンガンのルールは同一のコースでマシンを走らせて相手を2回抜くか、場外に弾きとばしたら勝ち。
(こんな感じのイメージ。俺のバトルは1対1だったけれど)
ダンガンガッツのご機嫌な実況と共にバトルがスタートした
お、遅い...俺のマシンは遅すぎる...
バトル開始直後、相手のマシンの速さに圧倒された。
圧倒的な力の差は歴然。絶望に突き落とされた。
そのとき
「おおーっと!?アルパカ太郎選手のマシンにトラブルかーーーーーーーーーっ!!!!?」
ダンガンガッツの実況が響き渡る!
俺のマシンはまるで亀のようにノロノロと動くようになっていた。走るというよりも、かろうじて動いているという状態に突然なった!
マジかよ...なんでこんな時に... 俺は泣きそうになってしまった
が、試合は中断されずに続行!!!
相手のマシンが抜きにかかる!
まるで亀のような俺のスナイパージャックを悠々と追い抜こうとする!
次の瞬間
場外に飛び出る相手のマシン
相手のマシンが俺のマシンに弾かれたのである
「アルパカ太郎選手の勝利!!!!!」
........
ええーーーーーーーっ!!!!!???
これありなの!!??
魔物は俺に微笑んだのである
俺は呆然としてしまった。
相手に申し訳ねえ...と思いながらも勝利を掴み取ってしまったのである。
マシントラブルが起きても試合続行、限界ギリギリバトル、それがダンガンなのだ
そう、そこには夏の魔物が潜んでいたのである。
2回戦、俺はあっけなく負けた
もちろん相手は超改造マシン。奇跡は簡単には起こらない。
俺は参加賞のメガキャリバーを貰って帰路に着いた。
ありがとうダンガンレーサー、そして死闘を繰り広げたみんな...
そして俺はレーサーを引退したのである。
次回
ダンガンレーサーと出会う数ヶ月前...
日常という砂漠に退屈していた俺はコロコロコミックに潤いを求めた。
終わらぬ渇望。そこに現れた懸賞という名の希望。
そんな小さな希望に少年は大きな願いを込める。
いま、1本のアポロンの矢が解き放たれた。
Vol.3 最終回「出会い」へと続く
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